【ホリゾン】印刷後加工の現場に革新を ファクトリー・オートメーション“スマートでカッコいい”自動化
株式会社ホリゾンは、印刷工程の後加工(ポストプレス)にイノベーションを起こし、業界を「花形」に変えることを目指している。印刷機と後加工機、ロボット、AGVなどを協業企業と連携させ、「スマートにカッコよく」を合言葉に自動化を進めている。同社のFA(ファクトリー・オートメーション)推進の取り組みについての記事を紹介する。
ホリゾンは2019年よりAGVや協働ロボットを活用したFA化推進事業に注力。顧客のニーズに合わせて生産現場や物流倉庫内の全体最適化を提案しており、印刷・製本現場でも徐々にFA関連機器の導入案件が増えてきている。
トレンドは協働ロボット
様々な産業で広く普及している産業用ロボットだが、印刷・製本業では省スペースで運用が可能な協働ロボットが徐々に注目を集めている。
ホリゾンでは2019年頃よりイベント等で協働ロボットと後加工機を連携させたシステムを出展しているが、所謂コンセプト展示扱いだった当初と比較すると、ここ1~2年で商談および導入実績の件数が増加してきている。
協働ロボットは安全柵が必要な産業用ロボットと異なり、人とロボットの共同作業が可能という点が大きなメリット。既存設備のレイアウトはそのままに、パレット積載作業など肉体負荷の高い作業を協働ロボットに置き換えることで、作業員の負担を軽減し労働環境の改善や生産性向上が期待できる。
また汎用性が高い協働ロボットが普及した結果、SIerはじめ様々な企業が参入しており、導入コストも低くなりつつある。FA関連機器の中でも投資対効果が得られやすいため、自動化・省力化への取り組みの足掛かりとして最適解の1つではないだろうか。
無人搬送の理想と課題
用紙の自動運搬にはプリンターや後加工機の改造が必要になる。
人の負担を減らすための小規模設備投資
実際に協働ロボットを導入頂いたお客様からは以下のようなお声を頂いている。
- ・繁忙期は残業含めて1日10時間以上、無線綴じ冊子をパレットに積む作業があったので、ロボットを導入してから腰への負担は劇的に減った
- ・無線綴じラインを高速で動かしたいときは、ロボットパレタイズと従来の人力によるパレタイズの2つのラインで同時運用できるので便利
- ・パレットサイズ、ワークの大きさが変わっても、対応したプログラムを呼び出すだけだから簡単に使える
- ・トラブルが少なく長時間安定稼働できている
- ・ロボットによる作業の合間に、人の手で合紙を入れるような共同作業も柔軟にできる
協働ロボットの高い安全性と柔軟性によって、人とロボットが効率的に協働できることにメリットを感じている方が多いようだ。
印刷・製本業界は他製造業と比較して自動化が遅れているのは明白だが、人手不足に加え紙の価格高騰など、大きな設備投資が難しい状況が続いている。
ホリゾンはスモールスタートを基本に、まずは作業員の負担を減らすための設備投資を提案することで、性別や年齢を問わず、すべての作業員が長期的に働きやすい環境作りを目指している。
【会社情報】
株式会社ホリゾン
本社:滋賀県高島市新旭町旭1600
電話:0740-25-4567
HP:https://www.horizon.co.jp/