TOPPAN 日本初、EBオフセット印刷の軟包装パッケージの量産開始 インキを瞬時に硬化×有機溶剤ほぼ不使用で環境負荷低減

TOPPAN株式会社は、日本で初めて、電子線(Electron Beam、以下 EB)を活用した印刷手法「EBオフセット印刷」を用いた軟包装パッケージを開発し、5月から量産を開始する。


環境配慮パッケージの提案で企業のサステナブル経営を支援

環境配慮や省資源化推進における世界的な機運の高まりを受け、日本国内でもプラスチック資源循環促進法や改正地球温暖化対策推進法などが施行されるなど、環境配慮に関する取り組みが進んでいる。

TOPPANグループは、脱炭素社会の実現に向け、2023年よりパッケージを起点としたTOPPANグループのサステナブルブランド「SMARTS™」を展開し、持続可能な社会づくりを推進している。その取り組みの一環として、地球環境に配慮したサステナブルなパッケージ生産手法である「SX生産方式™」の導入を積極的に推進。水性フレキソ印刷やデジタルプリント、ノンソルベントラミネートなどを国内各地の製造拠点で整備してきた。
今回、「SX生産方式™」の新たなラインアップとして、EBオフセット印刷の量産を開始。各企業のサステナブル経営の取り組みにおけるSX共創パートナーとして、持続可能かつ環境負荷の少ない環境配慮パッケージの提供を行う。

TOPPANは、同パッケージの量産開始に伴い、食品業界や医療・医薬業界などに向けてEBオフセット印刷を用いた環境配慮パッケージの提供を進め、2028年度までに関連受注を含め約30億円の売り上げを目指すとしている。

EBオフセット印刷の特長

◆省エネルギーな印刷手法で、VOCとCO₂の排出量を削減
EBオフセット印刷は、EB照射でインキを瞬時に硬化させるため、通常の印刷手法で必要な高温の乾燥機を用いる必要がなく省エネルギー化を実現する。また、有機溶剤をほとんど含まない印刷手法であるため、VOC(揮発性有機化合物)ガスの排出を大幅に削減。国内で主流となっているグラビア印刷と比較して、印刷工程におけるCO₂排出量を約16%削減することができる。

◆高精細な表現や滑らかなグラデーションの再現などが可能
EBオフセット印刷は、より小さな網点(インキの点)を高密度で配置でき、高精細な表現や滑らかなグラデーションを再現できる。これにより、特色を使用せずに美しい印刷表現が可能。
また高温の乾燥機を用いる工程がないため、フィルムの熱収縮が抑制され、印刷見当ずれなどの不具合が低減する。

◆フィルム層数の削減やモノマテリアル化に貢献し、フィルムのリサイクル性を向上
一般的な軟包装パッケージの印刷では、外部との摩擦によりインキが擦れるのを防ぐため、フィルムの裏側に絵柄を印刷する「裏刷り」が行われる。一方、EBオフセット印刷ではEB照射技術により耐久性のある表面膜を形成できるため、フィルムの表側に絵柄を印刷する「表刷り」が可能。これにより、インキを保護するフィルムの層数を減らすことができ、プラスチック使用量やCO₂排出量の削減に貢献する。
さらに、熱収縮しやすいポリプロピレンやポリエチレンなどへの印刷適性も高いため、パッケージ包装のモノマテリアル(単一素材)化にも対応可能となっている。

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