印刷工業会 新会長に大橋輝臣を選出、高付加価値コミュニケーションサービス産業への転換目指し12部会で活動
印刷工業会は、5月20日、日本印刷会館で定時総会を開催し、任期満了に伴う役員改選により、新たに大橋輝臣氏(共同印刷㈱)を会長に選出した。役員改選については、総会で新理事・監事を選出した後、引き続き行われた理事会で新役員を選定した。
現在の日本経済は物価上昇やエネルギー価格の高止まりなど、先吹き不安から個人消費が伸び悩んでいる。企業を取り巻く環境も原材料価格や労務費の上昇が企業物価を押し上げており、価格転嫁が適正に行われるかが企業収益に大きな影響を与えている。政府では、経済の好循環を実現するために労務費の価格転嫁の実現を重要課題とし、サプライチェーン全体での付加価値向上や取引関係の適正化に向け、「パートナーシップ構築宣言」に関わる取り組みを強化している。
印刷工業会としても、サプライチェーン全体で課題を共有し、解決に向けた取り組みを進めていくことが、印刷産業の持続的な発展につながると考えている。これまでの「受注型・コスト競争型」の産業から、「DX・AI」や「環境対応」などの成長分野への人材を含めた積極的な投資によって、ペーパーメディアとデジタルメディアの融合や、環境に配慮した製品・サービスの拡大など印刷産業が目指す「高付加価値コミュニケーションサービス産業」への転換を図っていくことが重要であるとしてる。
印刷工業会では、こうしたことを背景に、諸改題を通じ会員企業相互の事業基盤強化に向けて、12の部会で積極的な活動を展開していく。なお12部会には、出版印刷部会、教科書印刷部会、商業印刷部会、紙器印刷部会、軟包装部会、液体カートン部会、建材部会、情報セキュリティ部会、資材部会、教育・研究部会、技術部会、ダイバーシティ推進部会がある。
【大橋輝臣 新会長の挨拶から】
印刷工業会の第19 代会⾧に選任いただきました大橋です。
前任の麿会⾧は2024年5月から2年にわたり会⾧を務められました。この間は、地政学的リスクにともなう原油高や円安による原材料費の増大、そして「2024年問題」に象徴される物流費の高騰など、印刷業界にとって非常に厳しい環境が続いておりました。
このような激動の2年間において、麿会⾧は優れたリーダーシップを発揮されました。特に、自ら各部会へ足を運び、活動の実態に直接触れ、現場との対話を重視されました。具体的な課題解決に向けてスピード感をもって取り組む姿勢を示され、印刷産業の成⾧軌道と魅力ある業界づくりに多大なるご尽力をいただきました。そうしたご功績に心から敬意を表するとともに、今後も引き続きご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
さて、印刷業界を取り巻く環境はペーパーメディアの縮小傾向や原材料費の高止まり、物流費の上昇、労働力不足などの課題に加え、緊迫化する中東情勢など、依然として予断を許さない状況にあります。こうしたなかで、印刷産業全体の持続的な成⾧を実現するためには、会員企業と各部会がさらに一体となり、それぞれの強みを融合させていくことが不可欠です。
私は、麿会⾧が築かれた基盤を大切に引き継ぎ、皆様とともに創意と熱意で解決に向けて精一杯取り組んでまいる所存です。 役員の皆様をはじめ、会員の皆様の一層のご支援、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
