FFGS 印刷現場に伴奏するカラーマネジメントソリューションQC Naviロスの抑制、立ち上げ時間の短縮、印刷品質安定に寄与

中東情勢が不安定な中、今後、印刷資材やエネルギーの価格上昇が考えられる。人件費の負担も年々重くなってきており、ヤレ紙や刷り直し、工程の後戻りなどの無駄はできる限り避けたいところである。とくに先方支給紙による印刷のケースでは用紙のロスが利益を圧迫する。

また、オフセット印刷における刷り出し時の色合わせは、ベテランオペレーターの経験と勘に頼るケースが少なくない。オペレーターの技量によって刷り出し時間に差が生じるほか、そうした属人的な技能の継承は難しく、ベテランオペレーターの退職で現場が立ち行かなくなるリスクが横たわる。

富士フイルムグラフィックソリューションズ株式会社(FFGS)が提供する『FFGS QC Navi』(以下 QC Navi)は、ユーザーとともに印刷品質の管理に取り組み、“色合わせ”に関するロスも最小化させるトータルソリューションである。

 

 

QC Naviは富士フイルムが長年にわたる印刷診断活動で得たデータや、独自の知見・ノウハウを活かし、印刷会社ごとの生産設備に合わせて、印刷の色品質に関する課題解決から維持管理までをワンストップでサポートするソリューション。各デバイスの“色合わせ”にとどまらず、印刷機をはじめとする印刷品質の経時的変動に対する定期診断までを包括的に提供する。プルーフ、デジタル印刷、オフセット印刷などの領域を跨いだソリューションを提供する富士フイルムだからこそ可能にしたサービスである。

QC Naviはユーザーの印刷品質・色品質に関わる課題を抽出し、解決策を提示したうえでサポートする。印刷機の季節変動、年単位での経時による印刷品質の変動を最小限に抑えることで、複数のデバイス間でのカラーマッチングや印刷品質の維持管理を可能とする。そのうえで、FFGSの専門スタッフが現場に深く入り込み、経営者や従業員とともに丁寧に課題を掘り下げ、生産環境の最適化、営業効率の向上にまでつなげていく。

サポートの流れはまず、ユーザーの要望を整理した上で、オフセット印刷の状態を診断し、課題を共有。課題解決に向けた改善活動を行い、活動の効果を印刷診断で確認した後、色の基準を作成する。色の基準は、ジャパンカラーに限らず、印刷会社独自の標準色にも対応する。その基準色をもとにしたターゲットを作成し、プルーファーやデジタル印刷機の色を合わせ込む。

一般的なカラーマネジメントでは瞬間的に色を合わせることは可能でも、それを維持管理することが難しいが、QC Naviでは、色を合わせ込んだ後の品質維持にまでをカバーする。印刷機は稼動するうちにローラーやブランケットのヘタリなどが生じ、同じように印刷していても印刷品質にブレが現れる。プリンターの品質も同様に経時的に変化する。印刷品質を安定させるには、ターゲットに対する差分を定期的に見直す必要がある。

オフセット印刷とデジタル印刷を併用する際には、両者の色を合わせる必要がある。色を合わせるにあたってデータの作り直し、刷版の焼き直し、刷り直しなどが発生すると無駄な工数、コストがかかる。QC Naviは一定の範囲内に色の振れ幅を収まるようにして、さらに定期診断により、それを持続させる。継続的なサポートがある安心感や、外部からの定量的な診断がQC Naviの大きな特長といえる。

QC Naviの定期診断では、対象となるデバイスの出力物から網点形状やベタ濃度、ドットゲインなどを分析し、その結果をレポートする。加えて診断の結果、品質の変動が見られた場合、考えられる要因や効果的な対策を提案する。

色品質の数値管理は印刷品質の安定に限らず、様々な効果を派生させる。

例えば小ロットジョブが増加すると、オフセット印刷機の稼働率は低下する。納期に間に合わせるために残業や二交代、三交代勤務で対応すれば人件費が増加する。また、複数のオフセット印刷機を保有している場合、ある印刷機に特定のジョブが集中してしまうケースは少なくない。QC Naviにより、複数台あるオフセット印刷機やデジタル印刷機の色が合っていれば、ジョブによってフレキシブルに使い分けることができる。デジタル印刷機に小ロットジョブを回すことで、オフセット印刷機の稼働率を改善することも可能だ。

リピート物で前回の色と合わせるのに苦慮していたある印刷会社では、QC Naviを採用してから2回の刷り出しチェックでほぼマッチングできるようになった。長ければ2日がかりだった作業時間を大幅に短縮したことで、残業費用も含めて40%のコストを削減したという。さらに印刷機の立ち合上がりが早くなれば、1日当たりのジョブ数が増えるほか、ヤレ紙の抑制にもつながる。

富士フイルムがデータ分析やシミュレーションを駆使して個々の印刷会社に最適な生産環境を提案する『最適生産ソリューション』も、オフセット印刷機とデジタル印刷機のカラーマッチングがベースとなっている。オフセット印刷機とデジタル印刷機を併用した生産体制の下で、ジョブの特性に応じて最適な生産手段に振り分けるアルゴリズムを編み出すものだが、同ソリューションを採用するにあたり、QC Naviを利用するユーザーは多い。

また、そうしたワークフローを構築するためには印刷機の安定性も不可欠となるが、富士フイルムのRevoria Press PC1120をはじめとするプロダクションプリンターは、オフセット印刷並の画質に加え、スマートモニタリングゲート(オプション)により安定した品質が持続する。加えて富士フイルムの完全無処理プレートSUPERIA ZXは、現像プロセスが不要になるため、網点品質の変動要素が少ない。これにより数値による色管理に最適で、かつ、現像機の維持・現像液など周辺のコストを削減することができる。

QC Naviのユーザーの多くが、「色合わせに苦労しなくて済む」という思いから印刷機のメンテンナンスに積極的に取り組むという。現場の意識改革にも寄与するQC Naviは枚葉オフセット印刷機の運用の力強い伴走者といえる。

  • 企業情報
  • 富士フイルムグラフィックソリューションズ株式会社
  • 本社:東京都港区西麻布2-26-30 富士フイルム西麻布ビル
  • https://www.fujifilm.com/ffgs/ja

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