帝国データバンク、「イノベーション活動、企業の約4割が実施」

帝国データバンクでは、企業のイノベーション活動に対する見解について調査(イノベーション活動に対する企業の意識調査)を実施した。それによると、過去3年間(2012~2014年度)にイノベーション活動を実施した企業は、約4割に上ったことがわかった。

同調査は全国2万3,283社を対象に行ったもので、有効回答数は1万833社(回答率46.5%)。同調査におけるイノベーション活動とは、プロダクト・イノベーション、プロセス・イノベーション、組織イノベーション、マーケティング・イノベーションのいずれかを指す。

規模別にイノベーション活動の実施状況をみると、規模が大きいほどイノベーションを行っている傾向があるとしている。業界別では、『製造』『サービス』で割合が高く、『運輸・倉庫』『不動産』『建設』などが低かった。最も高い『製造』と、最も低い『建設』では、17.8ポイントの差があった。このことから、イノベーション活動は、様々な資源の制約で規模の小さい企業で行うことが難しいだけでなく、業界間においても取り組みに顕著な違いがみられると、指摘している。

過去3年間のイノベーション活動の内容についてのタイプ別実施状況は、プロダクト、プロセス、組織については、いずれも2割超の企業が実施しているが、マーケティングで実施した企業は1割台にとどまった。

同調査では、企業規模や業界で実施状況は大きく異なり、人材や資金、時間などが不足している小規模企業ほど困難な状況に直面していることが改めて浮き彫りとなった。一方、イノベーション活動をタイプ別でみていくと異なる様相も表れており、中小・零細企業は組織イノベーションやマーケティング・イノベーションを実施することで、品質向上や市場シェアの拡大に寄与することが可能であると言えるのではないか、とまとめてている。

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