リコー×Thread AI AIオーケストレーションによる価値共創を開始 デジタルツインの活用でファシリティマネジメント業務の高度化・自動化に向けて社内実践を行う

株式会社リコーと、複数のAIモデル、データ、業務プロセスを統合・制御するAIオーケストレーション技術を提供する米国のスタートアップ企業Thread AI, Inc.は、協業契約を締結し、AIを活用したファシリティマネジメント業務の高度化および自動化に向けた社内実践を開始した。

デジタルツイン技術×AI技術で実行基盤を構築

近年、AIの活用は実験やPoC(概念実証)にとどまらず、日常業務での継続的な活用が求められるフェーズへと移行している。一方で、個別最適や属人化されたAI導入では、業務全体の最適化や持続的な価値創出につながりにくいという課題がある。
こうした中、センサーやカメラなどの現場データと業務データの統合に加え、デジタルツイン技術の進展により、AIが実際の業務環境をより正確に把握し、判断・実行を支援する基盤が整いつつある。

デジタルツイン(Digital Twin)とは、現実世界から収集したデータをもとに、現実世界とそっくりな世界を仮想空間上にリアルタイムで再現する技術のこと。現実での実現が難しいシミュレーションを行うことができるという特長がある。これにより、故障予測や予防保全が可能になり、保守コストの削減、稼働率や生産性の向上、安全性の改善といったメリットに期待できる。

同協業では、リコーのデジタルツイン技術とThread AIのAIオーケストレーション技術を組み合わせ、デジタルツイン、マルチモーダルAI、ワークフローオーケストレーションを統合した実行基盤の構築を進める。まずは、国内リコーグループ社内のファシリティマネジメント業務に適用し、AIによる判断から業務実行までを一体的に支援する仕組みの有効性を検証する。これらの実践で得られた知見をもとに、ファシリティマネジメント領域での業務改革と新たなデジタルサービスの創出を目指すとしている。

AIとDXによる社会課題の解決を目指す

今回の取り組みは、リコーが2025年9月に参画したシリコンバレー発のイノベーションプラットフォーム「Plug and Play」の活動の一環となっている。同プラットフォームは、大企業、スタートアップ、政府・公共機関、投資家、大学などをつなぐグローバルなエコシステムであり、リコーは外部の先進技術との連携によりオープンイノベーションを推進している。
両社は今後、協業を通じて、AIとDXによる業務の高度化と新たな価値創出を実現するとともに、得られた知見をもとに、顧客やパートナーと連携しながら持続可能な成長と社会課題の解決に貢献するとしている。

◆ 共創内容
【ファシリティマネジメント業務の自動化に向けた社内実践】
国内リコーグループの施設点検・保守などの現場業務で、AIによる状況理解や判断支援に加え、業務実行の自動化・半自動化を検証する。これらの取り組みを通じて社内の実践知を蓄積し、将来的には顧客やパートナー企業を含めたエコシステムの構築を目指す
【現場データとAIの連携による業務プロセスの高度化】
カメラ、センサー、設備データを統合し、異常検知や作業の最適化を実現する
【AIを活用した業務実行基盤の構築】
AIの役割を「分析」から「実行」へと拡張し、業務品質と対応スピードの向上を図る

◆ 期待される効果
・現場状況のリアルタイム可視化と迅速な意思決定
・異常検知や対応の高度化による業務品質の向上
・属人化の排除と業務の標準化
・成功モデルの横展開によるスケーラブルな運用

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