【イベントレポート】文伸・清水工房・けやき出版・緑陽社 多摩エリア初の「本づくりマルシェ」開催 自費出版や地域の魅力を発信

株式会社文伸・株式会社清水工房・株式会社けやき出版・株式会社緑陽社は7月29日、東京都国立市の旧国立駅舎で、自費出版の世界を多角的に紹介する「多摩エリア 本づくりマルシェ」を開催。多摩エリアで本づくりを手がける4社が集い、地域に根ざした「つくり手」の視点から自費出版や本づくりの魅力を伝えた。

多摩エリアの4社が本づくりに関するブースを展開

◆ ことこと舎/三鷹市
株式会社文伸の自費出版専門部門であることこと舎は、同社が手がけた自費出版本の展示・販売を行った。
三鷹市から依頼を受けて制作した『三鷹跨線人道橋』やコスチューム・アーティストのひびのこづえ氏が絵を担当した絵本『おばけが家具屋に家具買いに』など、“自費出版”のイメージの枠を超えるような多様な本が並んだ。
本のほか、白い本(製本サンプルの束見本)や印刷で残った用紙などの販売も実施。とりわけ束見本の販売は来場者の注目を集めており、実際に来場者が手に取る様子が見られた。

ことこと舎ブース。絵本や詩集、自分史、写真集など多岐にわたる
「白い本」の販売。サイズも紙の種類もさまざまな束見本が並ぶ

◆ 揺籃社(ようらんしゃ)/八王子市
株式会社清水工房の出版・流通販売を担う揺籃社は、今回は多摩エリアにちなんだイベントなため、同社の地元である八王子に関する本を多く出展していた。本づくりの流れやアマゾンPODの仕組みを解説するパネル展示も行い、出版や流通の流れを学ぶことで、本づくりをより身近に捉えられるような工夫が凝らされていた。
見本帳を使って箱の中に入った紙の名前を当てる「紙のクイズ」も実施。来場者は実際に紙と見本帳に触れながら、紙ごとの質感の違いを体験していた。

揺籃社ブース。地元・八王子の歴史に関する本がズラリ
見本帳を使った「紙のクイズ」。正解者には粗品が進呈された

◆ けやき出版/立川市
けやき出版は、出版を通じて多摩エリアの地域活性化に取り組んでいる。ブースには多摩エリアの“働く場所”としての魅力を発信する情報誌『BALL.』や、多摩エリアで元気に働く20代の人たちにフォーカスしたインタビュー集『青い東京』などが並んだ。
同社は「多摩のことを多くの人に知ってほしい」「多摩エリアを元気にしたい」という信念のもと、地域密着型で事業を展開している。今回のイベントでも多摩の魅力を全面に打ち出す出展内容となっていた。

けやき出版ブース。『BALL.』は年2回発行で、12号まで販売中
『青い東京』の「青」は「東京で働く上で多摩エリアは“ブルーオーシャン”だ」という意味を込めたそう

◆ 緑陽社/府中市
多くの同人誌制作を手がける緑陽社は、実際に発行された同人誌などを展示していた。表紙に箔押しや透かしを施したものや、各ページの端に図柄を印刷することで小口に絵が浮かび上がるものなど、作家のアイデアが光る同人誌が並んでいた。
物販では同社のオリジナル商品を販売。透明フィルムに様々なフォントサイズの四角形を印刷した「読んでいる本の文字サイズがわかるしおり」や、フルカラー印刷の仕組みを確かめることができる「重ねると色のしくみがわかるシート」など、印刷に関連したアイテムが来場者を迎えていた。

緑陽社ブース。無料サンプルの配布も行っていた
物販コーナーでは「読んでいる本の文字サイズがわかるしおり」が特に人気だったそう

「まずやってみる」で初開催盛況に

イベント会場には、NPO法人日本自費出版ネットワークが主管する「日本自費出版文化賞」の特設コーナーも設置された。歴代の大賞受賞作や多摩エリアからの受賞作品を一挙に展示し、自費出版の成果を広く公開。各社ブースと併せて、来場者は展示を楽しんでいた。また、自費出版に関する来場者の質問に対して、実際に担当者が回答している場面もあった。

今回が初めての開催となった多摩エリアでの本づくりマルシェについて、文伸の川井伸夫代表取締役社長は「多摩エリアで一緒にやれることは何かないかという思いからこの企画が立ち上がった。初めての開催で何が成功なのかわからないものの、“まずやってみよう”という思いで開催した」と語った。

日本自費出版文化賞展示コーナー

同イベントは本づくりや地域への愛を感じさせる和やかなものとなり、本づくりマルシェは盛況のうちに幕を閉じた。

イベント当日の各社スタッフ
各社のブース設営の中心スタッフ

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