LINE WORKS 中小・中堅製造業でのペーパーレス化の実態を調査 紙書類は“無くせない”? 過半数の企業でペーパーレスが進まない理由とは

ビジネス現場のコミュニケーションツール「LINE WORKS」および各種AI製品、文書処理自動化ソリューション「LINE WORKS PaperOn」を提供するLINE WORKS株式会社は、全国の製造業(従業員数1,000名未満)で働く社員225名を対象に、「中小・中堅企業の紙書類利用・ペーパーレスの取り組みに関する調査」を実施した。

現在、生産性向上やデータ活用推進を背景に、多くの企業で書類業務のデジタル化・ペーパーレス化の取り組みが加速している。一方、中小・中堅企業では、取引先とのやり取りや現場業務への対応、抜本的な業務プロセス変更の難しさなどを背景に、依然として多くの業務で紙書類が利用されており、デジタル化による業務効率化や省力化を阻む一因となっている。
同社は、中小・中堅製造業におけ紙書類の利用実態ならびに、ペーパーレス化への取り組み状況を明らかにすることを目的として、インターネット調査を実施。調査を通じて見えた現場課題と、今後のペーパーレス推進に向けた企業動向を公表した。

約8割の企業がペーパーレス化に取り組むものの、“ペーパーレス完了率”は1割未満

ペーパーレスの取り組み状況に関する質問では、8割以上(80.9%)の企業が、ペーパーレスに取り組んでいることが明らかとなった。一方、「ほぼ全ての業務で、問題なくペーパーレスが完了している」と回答した企業は1割未満(8.9%)に留まっている。
また、ペーパーレス化に取り組む企業(80.9%)のうち、「ペーパーレスに取り組んでいるが、思うように進んでいない・停滞している」、「ペーパーレスの取り組みを行っているが、紙に戻すことを検討している」、「以前はペーパーレス化に取り組んでいたが、現在は縮小している・辞めた」と回答した企業の割合は44.2%に上り、過半数の企業が、取り組みに課題を抱えていることがわかった。

「以前はペーパーレス化に取り組んでいたが、現在は縮小している・辞めた」(4.4%)と回答した企業では、その理由として、「システム入力・確認作業など、ペーパーレス化により新たな工数が増えたため」、「想定よりも業務負荷が減らなかった・成果が出なかったため」、「ペーパーレスの取り組みが定着しなかったため, コストに見合う効果を感じられなかったため」などの声が見られた。

4割弱の企業では、紙書類が減っていない

ペーパーレスの取り組みによる過去1年間の紙書類の使用量の変化を問う質問では、「やや減少したと感じる」と回答した企業が最多(48.9%)となったものの、「大幅に紙書類が減少したと感じる」と回答した企業は14.4%に留まった。
また、36.7%の企業では「変わらない」と回答しており、ペーパーレス化の取り組みが、必ずしも紙書類の削減に直結していないことが窺える結果となっている。

一方で、「やや増加したと感じる」「一時的に減少したものの、現在は元に戻っている」「大幅に増加したと感じる」と回答した企業も計23.9%にのぼり、一部の企業では、ペーパーレス推進の過程で、紙の使用量が増加している実態も見られた。

取引関連書類は、「紙」での運用が目立つ

業務で使用している紙書類については、全ての業種で、「請求書」や「納品書・領収書」、「見積書」をはじめとした取引に関わる書類が最多となった。この結果から、取引関連など“対外的なやり取りに関わる書類”ほど、紙での運用が根強く残っていることが窺える。一方で、「点検チェックリスト」や「品質検査記録」、「図面(設計図・施工図など)」の、現場・保守・品質管理に関連する書類は全ての業種で最小となり、他の種類に比べてペーパーレスが進んでいることがわかった。

また、業務で利用している紙書類の種類は平均6種となり、業種別にみると、「製造業(素材・化学)」が平均7.4種で最多。次いで「製造業(自動車・輸送機器)」(6.8種)、「製造業(食品・飲料)」(6.4種)となっている。
一方で、「製造業(医薬品・医療)」は4.2種と、他の業種と比べて少なく、ペーパーレス化が進んでいる・紙書類の利用が少ないことが窺える。

“紙ならではの使いやすさ”を評価する企業も多い

デジタル・電子データと比較して紙書類に感じるメリットは、「書き込みやメモがしやすい」が最多(53.8%)、次いで「一目で全体を確認できる・一覧性の良さ」(49.3%)、「共有・回覧しやすい」(28.4%)となり、紙ならではの視認性や、直感的に扱いやすい点に利便性を感じている企業が多い。
そのほか、「システム障害時でも業務を継続できる」(23.1%)、「電源やネットワーク環境に左右されない」(21.8%)など、デジタル・電子データにはない運用面での利点も挙がったほか、「取り扱いに気を遣わなくて良い」など、現場視点ならではの声も見られた。

一方で、「確認ミスが少ない・ミスを防止できる」「安価に使える」はいずれも1割前後にとどまり、正確性やコスト面はデジタル・電子データに優位性があることが窺える。

現実的かつ“無理しないペーパーレス”を志向する企業が5割超え

今後のペーパーレス推進意向については、「必要な紙業務は残しつつも、AI-OCRツール/帳簿読み取りツール等を導入してデジタル化・業務効率化を推進する」が最多(50.7%)となり、紙とデジタルを併用する、現実的かつ“無理しないペーパーレス”を志向する企業が過半数を占める結果となった。
一方、「完全なペーパーレス化を目指し、積極的に推進する」は16.0%に留まり、紙書類を廃した、全面的なデジタル化を志向する企業は限定的となっている。
その他、「現状維持を考えている」(22.7%)や「ぺーパーレスには取り組まず、今後も紙中心で業務を進める」(9.3%)といった慎重な姿勢もみられ、現実的なバランスを重視した取り組みが選択されている実態が窺える。

【調査概要】
調査タイトル:中小・中堅企業の紙書類利用・ペーパーレスの取り組みに関する調査
調査対象:全国の従業員数1,000名未満の製造業(分野:食品・飲料 / 素材・化学 / 機械・電機 / 自動車・輸送機器 / 医薬品・医療)
調査期間:2026年3⽉22⽇〜3月30⽇
調査⽅法:インターネット調査
有効回答数:225名

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