【特別インタビュー】モトヤ:古門慶造社長  「MOTOYACOLLABORATIONFAIR2026TOKYO」開催へ テーマは「新商材×ビジネスチャンス×自動化・省力化=コラボレーションフェア」

株式会社モトヤは7月9日と10日の両日、東京・秋葉原のアキバ・スクエアで「モトヤコラボレーションフェア2026」を開催する。今回のテーマは、「新商材×ビジネスチャンス×自動化・省力化=コラボレーションフェア」。同フェアは毎年、初春に大阪、夏に東京で開催され、会場には多くの人が来場してビジネス交流の場として活用されている。特に今回はロボットの実機提案などを通じた自動化についての提案も力を入れているという。同社代表取締役社長の古門慶造氏に話を伺った。

モトヤが主催する「モトヤコラボレーションフェア」は、主に年に2回、大阪と東京で開催しており、7月は東京・秋葉原の地で開催します。コラボレーションフェアがスタートしてから今年で23年目、今回で通算83回目となります。
今回の東京のテーマに、「新商材」「ビジネスチャンス」「自動化・省力化」という3つの要素を入れました。中でも、「自動化・省力化」はポイントで、準備するにあたり担当メーカーへ直接訪問して、実際に最新の機器を見せていただく機会がありました。

私自身、もともと機械が好きで、モトヤで組版機器の開発と販売に携わってきたという経緯があります。訪問したメーカー企業では、「あんなこともできる、こんなこともできる!」というワクワクするような気持ちが湧き上がり、「ここの会社で働きたい!」というような感覚を覚えました。

古門社長

現在のロボット技術はかなり進んでおり、出来ることが増えています。例えば、物を持ち上げて運ぶだけでなく、正しい位置に順番に組み合わせて置いていく、薄く軽いものも吸盤のようなもので吸い上げて所定の位置まで運ぶなども可能です。印刷業の製造の一部を十分担えるようになっていると感じます。フェア会場では実演も行うので、自動化を可能にするロボット技術を体感して頂きたいと思っています。

モトヤの歴史を振り返ってみても、自動化は積極的に取り組んできた分野の一つでした。1980年に発表した電子編集組版システム〝WPー6000〟は、和文タイピストが行っていた清打ち作業を自動化した組版ロボットで、印刷工程の〝自動化〟と組版品質の〝向上〟を実現しました。

こうした自動化に取り組む大きな理由は、人手不足や作業の効率化、生産性向上などです。〝印刷〟の現場には様々な工程があり、多くの人と多様な種類の機械設備が必要です。しかも、全ての機械がフル稼働しているわけではありません。全システムをフル稼働させるためには仕事量も、それを動かす人も必要ですが、最近は仕事を集めることも難しく、利益を確保するためには少人数でも効率よく仕事をこなす環境づくりが求められていると思っています。

加えて最近は、印刷物だけを製造して納品する仕事だけの時代ではありません。例えば、指定の段ボールまで制作をして、それを社内で製函しておき、受注した化粧箱の印刷をした後、そこにお預かりしてきた製品を化粧箱の中に装填し、段ボール箱に箱詰めして納品するようになれば、売上げを大きく増やすことができます。

ただし、箱詰めのように物品管理が必要な業務には場所が必要なため、工場に余裕があるなど対応できる企業は限られてきます。しかし、それに限らず、新しい事業にどんどん取り組んでいただけるとよいなと思っております。

モトヤが目指しているのは、印刷会社の皆様が儲けることができるような提案をすることです。儲けることができる設備を導入して頂くことも大切ですが、機械を導入すれば儲かる時代ではありません。いかにビジネスに取り組み、儲けていただくか。そのためのヒントをご提案していくことが我々の仕事です。

そのためにも、様々なメーカー企業と印刷会社をつなぐことが役割の一つにあります。〝機械を売ることありき〟ではなく、〝印刷会社が儲かることありき〟の姿勢を体現しているのが「モトヤコラボレーションフェア」だと思っています。

今回、コラボレーションゾーンとして、「A:コラボレーションゾーン」「B:新規事業提案ゾーン」「C:自動化/省力化/コンセプト展示ゾーン」「D:環境/材料ゾーン」の4つのゾーンがあります。それぞれのゾーンでは、技術からオリジナルグッズ製造まで様々な提案が行われます。

展示会場には、様々な〝気づき〟があります。モトヤと直接のお取引がなくても、来場していただき、「この企業は、こんなことまでやっているのか」と気づくことで、自社の商圏拡大のヒントとなれば、印刷業界全体が発展することに繋がると思っています。その結果、我々の商売も活性化できるという好循環が生まれることを期待しています。

目玉の一つであるCゾーンは、アームロボットをはじめとする自動化のシステムを出展します。ロボットシステムの設計支援からアフターフォローまでトータルでサポートしている㈱山善様をはじめ、エプソン販売㈱様のピッキング、株式会社スター精機様のパレタイズ(動画展示)など各メーカーが出展します。

また富士フイルムビジネスイノベーション株式会社様のデジタル印刷機+株式会社ウチダテクノ様のダイカット~合紙~帯掛け、そしてアームロボットまでの一連の作業をお見せします。実機による展示を行い、どのように自動的に流れていくのかを見て実感していただきます。

そこから工場で実現したいことをモトヤにご相談いただければ、メーカーと共にご提案し、ショールームでテストをすることも可能かと考えます。

その他に、お客様の困りごとをいかに解決するかという観点から、環境材料ゾーンも設けています。環境改善のための資材として提案している「エコノミスト」は好評で、年々売り上げが伸びている内容です。

一方のコラボレーションゾーンは、できるだけ多くの印刷会社に出展いだけるようにすることを考えて取り組んでいます。今回は、50社に出展していただきます。大阪で行った平成15年の第1回目のコラボレーションフェアでは、コラボレーションゾーンの出展社は約30社でした。そのうちの8割以上が「早い・安い・キレイ」が特徴でしたが、最近は多種多様な特徴や強みを持つ企業に出展いただけるイベントになりました。

拝見するだけでも印刷会社の営業のあり方を変えるきっかけやヒントが見つかると思います。特に、印刷会社で営業を担当している多くの方に来ていただきたいです。各社の強みや特徴を見ることで、自社では対応できないからと断ってきたような仕事が受注できるようになると感じて頂けるのではないでしょうか。
そうしたコラボレーションの関係ができれば、余分な営業力を使わずに、仕事が回るようになるのではないかと思っています。

これからのビジネスのポイントは提案です。そのためにも印刷物がどのように使われているのかに着目して頂き、お客様に役立つことを即座に提供できれば喜ばれます。また皆様のお客様にとっても、受注する会社が責任を持って対応してくれると分かれば、気持ちも楽になり、業務そのものも身軽になります。そこから深い繋がりができて仕事が途絶えることのない関係づくりへと発展する可能性が出てくるのではないでしょうか。

現在は世界的に不安定な状況が続いています。対処するためにも最大限何ができるのかを考え、対処する方法を見つけていくことがポイントかなと思います。諸資材がコストアップし、人手も足りないということは製造業にとって大きな課題です。その対応策としての機械化は、今後も必要とされると考えております。
それを解決するロボットの分野は、当初よりも導入しやすい環境になっています。今後はさらに誰もが使えるようになってくるかなと期待しています。

数年先まで時代を予測することは難しいですが、どうやってコストを上げずに仕事ができるようにしていくかを考えると、無駄な部分をいかに省くかということになります。その要素の一つに人件費も含まれますが、良い人材を集めることは難しく、少数精鋭の組織づくりがポイントになってくるかもしれません。

こうした時代の中で、印刷業界が儲かる方向へ向かうために、モトヤは何ができるのかを考えています。そのためにもコラボレーションフェアを通じて、印刷会社の方々には、強みをPRしていただきたいとお声掛けをしています。これからは、皆様のお客様から言われるがまま仕事を受けるのではなく、お客様が何に困っているのか、何をしたいのかについてお聞きし、印刷会社から情報を持ち込み、提案をしていく時代へと加速するのではないでしょうか。コラボレーションフェアには、そのための多くのヒントがありますので、是非とも参考にしていただきたいです。

自社の付加価値を守りながら商売している企業同士がコラボレーションし、一緒に付加価値の高い新しい市場を開いていくことが、私が考えてきた〝コラボレーション〟の道です。出展企業同士がタイアップして新しいものづくり連携の提案をするということがあると、さらに面白いビジネスへと発展するのかなと期待しています。これからもモトヤは、ビジネスを創造するための様々な活動のご支援をさせていただきます。

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