経済産業省 3月「価格交渉促進月間」実施中 適切な価格転嫁と取引適正化を要請、物価高を乗り越える「強い経済」の実現に向けた価格交渉の本格化
経済産業省は、毎年9月と3月に「価格交渉促進月間」を実施している。
2026年度の価格改定時期を迎える企業が多いこの時期は、賃上げの原資となる価格転嫁を実現するための極めて重要な期間と位置づけている。政府は、コスト上昇分に対する転嫁率が依然として5割程度にとどまっている現状を課題視しており、一層の改善を求めている。
発注側企業への積極的な協議対応と人事評価への配慮を要請
今回の要請では、発注側企業に対し、受注側中小企業からの価格交渉の申し出に遅滞なく応じるよう求めている。特に、「振興基準」の社内徹底を促すとともに、調達部門の担当者が適切な価格転嫁を受け入れた際、その処遇において不利益を被ることがないよう人事評価面での配慮を求めた。また、受注側に対しても「取引かけこみ寺」や、よろず支援拠点の「価格転嫁サポート窓口」といった相談窓口の活用を推奨している。
「労務費転嫁指針」の活用と4月以降のフォローアップ調査
2026年1月1日に改定された「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の積極的な活用も重要な柱となっている。発注者は受注側からの申し出を待たずに定期的な協議の場を設け、さらにその先の受注企業に対しても、価格交渉・価格転嫁を促すことが求められる。
なお、4月中旬以降には受注側中小企業30万社を対象とした大規模なアンケート調査や、取引Gメンによるヒアリングが予定されている。取組状況が芳しくない企業に対しては、事業所管大臣名による指導・助言や注意喚起が行われる。
改正中小受託取引適正化法等の施行に伴うルールの徹底
今年1月1日に施行された「中小受託取引適正化法」および「受託中小企業振興法」の改正内容についても、改めて周知・徹底が図られている。
一方的な代金決定の禁止に加え、手形払いの禁止や支払期日に関する規制の強化、さらに運送委託が対象取引に追加されたことなどがポイントとなる。加えて、サプライチェーン全体での価値増大を目指す「パートナーシップ構築宣言」への参加と、宣言内容のさらなる浸透も呼びかけられている。
▼2026年3月「価格交渉促進月間」の詳細
https://www.aj-pia.or.jp/wp-content/uploads/2026/03/202603price-negotiation.pdf