印刷業界ニュース ニュープリネット

ケイ・ジー・ケイ 高耐久UVインキ供給装置開発~パワー向上、部品摩耗を抑制

2017.1.17

ケイ・ジー・ケイ(西村果佳枝社長)は今年初旬、オフセット輪転機・枚葉機に紫外線硬化型インキ(UVインキ)を供給するインキポンプユニット、インキ分配制御弁をフルモデルチェンジし、発売する。

UV印刷は瞬時乾燥による生産性向上・省エネ・CO2削減・ノンVOCなどのメリットから採用が進んでいる。同社は商業印刷・新聞印刷向けインキ供給設備のトップメーカーとして培った技術を基盤に、いち早くUVインキ専用供給装置を開発し、販売してきた。

ラジカル重合を用いるUVインキは速乾のメリットが多い一方、経年使用に伴う圧送機器内部での硬化や、油性インキとは成分・構成が異なり流動性が低いなど、ハンドリングの難しさがある。インキツボに必要な量を供給するためにはインキポンプ自体のパワーが要求され、部品の消耗も激しい。

同社では多種多様なUVインキの大容量供給に適応するため、UVインキ接液摺動を行うポンプ・制御弁の主要部品に独自の硬化抑止技術を採用。部品固着や硬化生成物による異常摩耗を抑えて高耐久化した。これにより長期のインキ安定供給を実現する。

新製品ではポンプ、制御弁とも軸封部のグランドパッキン構造を廃し、高粘度インキの高圧圧送に耐える新開発のシール機構(特許申請中)を採用した。部品寿命は一般的な運転条件下で、3~5年程度まで、軸封部のインキ硬化による動作部品の固着やインキ漏出がない。同社では往復10万回のポンプ使用でシール交換を推奨している。

 

パイピングの延伸、レイアウト自由度高める

 

ポンプのパワーはUVインキ用ポンプでは不可能とされてきた最大吐出圧3MPaを実現。UVインキ圧送不具合回避のためにポンプへの負荷を軽くする目的でこれまで制限されてきた供給配管の長さを大きく延ばせるようになり、インキ供給設備・パイピングのレイアウトの自由度を広げるほか、既存印刷工場のUV印刷への転換を後押しする。

タイプは200㎏ドラム缶と20㎏ペール缶。200㎏ドラム缶用ポンプ『Fineside200』の最大吐出量は毎分900cc。新型分配制御弁と組み合わせることで、1台のポンプから最大毎分200cc×4胴へ安定して自動供給する。20㎏ペール缶用ポンプ『Fineside20』では最大毎分200cc×2胴の同時補給が可能。

運転に際してはUVインキ圧送を容易にするためのインキ缶・ポンプ・パイピングの予熱・保温設備がいらない。待機静止時はエネルギー消費がなく、吐出スタート時に最大圧力を発揮するエアポンプの長所を活かして高粘度のUVインキを省エネルギーで効率よく送ることができる。

油性インキと異なり流動性が低いUVインキは印刷機ツボ内で表面が平滑化しにくいため、レベル検出・保持が難しい。同社独自の間欠運転型エア駆動アジテータとUVインキ専用レベル検出技術を組み合わせれば、ツボ内のインキのレベル保持と混練を効率的、安定的に行える。インキ面の検出エラーやツボ逃げの防止に有効で、オペレータは本来の印刷業務に集中することができる。

同社技術部の横井領氏は「お客様には商品化をずっと待って頂いた。会社としては販売したかったが、1年間、慎重にフィールドテストを重ねて製品の性能確認を行ってきた」と述べている。

株式会社ケイ・ジー・ケイ