メッセ・デュッセルドルフ drupa最新情報を紹介、世界50ヵ国から出展

 メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンは1月17日、東京都港区のアンダーズ東京で『デュッセルCLUB』を開催し、4ヵ月先に迫ったdrupa2024の最新情報を紹介した。

S・ゲルダーマン氏

 drupa2024は『印刷・メディア産業』を総合的に扱う世界最大の印刷機材展。最新かつ革新的な印刷技術の出展や世界的なスペシャリストの講演を通して、ビジネスヒントを提供する。

 デュッセルCLUBでは印刷技術メッセを統括するS・ゲルダーマン氏が世界の印刷市場を取り巻く環境や、drupa2024の出展状況、5つの関連イベントなどを説明した。

 ゲルダーマン氏は印刷業界の従事者が約400万人で、9,500億ドルの収益を上げており、製造業としての存在意義が不変であることを指摘。2023年から2028年までに印刷市場は4%の年平均成長率で拡大し、特にインドなどの新興国で高い成長が予測されていることを示した。一方で地政学的な問題やインフレ、エネルギー消費の増加、用紙価格の高騰、熟練工・若年労働者の不足などのマイナスの影響があるものの、アジア・太平洋、インドで2万ドル超の収入を持つ世界の中間層が増加し、2030年までの化粧品や医薬品に関連した印刷需要の増加を見込んだ。

 そうした中でdrupa2024は世界約50ヵ国の企業が出展。中国、ドイツ、イタリア、インド、英国の順に出展社が多く、日本からは21社が出展し、欧州の現地法人を加えると46社を数える。出展スペースでは1万8,948㎡でドイツに次いで2位の規模となる。

 会場はメッセ・デュッセルドルフの17ホール、14万㎡を使用。HPが最大の小間数を確保し、17ホール全体を利用して出展する。

 会期中は“タッチポイント”として5つのプログラムが企画されている。『drupa cube』では、世界20ヵ国のスピーカーがビジネストレンドや好事例を紹介する。『touchpoint sustainability』では、持続可能性や循環型経済に向けた最新技術やソリューションが紹介される。『DNA―drupa next age』では、印刷とコミュニケーションに対するイメージング技術の重要性に焦点を当てた講演を実施する。『tpp touchpoint packaging』では、パッケージングデザインと製造の最新技術について知見を広めることができる。『touchpoint textile』はテキスタイルに向けたダイレクト、スクリーン、転写、デジタルプリントなどの様々な分野のソリューションが体験できる。

 メッセ・デュッセルドルフは、durpa2024についてウェブサイトやブログ、SNSなどを通じて情報を発信するほか、世界各国でイベントを開催している。ゲルダーマン氏はこのほか、6月1日にデュッセルドルフ市が開催する『日本デー』を紹介。日本からの来場を呼び掛けた。

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