京セラドキュメントソリューションズ 「2025日本パッケージングコンテスト」でテクニカル包装賞を受賞 環境配慮と省資源化を両立した「カップ型緩衝材」を開発
京セラドキュメントソリューションズ株式会社は、公益社団法人 日本包装技術協会が主催する「2025日本パッケージングコンテスト」で、「カップ型緩衝材を用いた100kg級精密機器包装の省材料」でテクニカル包装賞を受賞した。これにより、同社の同コンテストにおける受賞は通算18回目となる。
従来の課題「段ボール大量使用」を解決
同社が販売する複合機やプリンターなどの精密機器は、輸送時に製品を保護するため従来は積層段ボールを緩衝材として使用していた。しかし段ボールは箱としての強度や耐荷重性には優れる一方、クッション性は十分でなく、製品保護に必要な性能を確保するためには大量の資材が必要という課題があった。
カップ型緩衝材で環境負荷を低減
この課題を解決するため、同社は緩衝材を積層段ボールからパルプモールドへ切り替え、「カップ型緩衝材」を新たに開発した。中空型のカップ形状とすることで従来よりも高い緩衝力を発揮し、さらに生分解性が高くリサイクルもしやすい素材を採用することで、環境への配慮も実現。加えて、緩衝力や形状の異なる3種類のカップを最適に配置することで、複合機1台あたりの緩衝材使用量を72%削減することに成功した。

環境負荷低減とグローバル評価へ
新開発のカップ型緩衝材は現在、複合機の包装に主に使用されているが、今後は大小さまざまな製品への展開も予定している。京セラドキュメントソリューションズが販売する製品に採用される包装材は、すべて自社開発・設計によるものであり、その技術力は国内外で高く評価されている。
同社は今後も包装業界をリードするため、積極的に環境配慮型包装材の開発に取り組んでいく。