サトー/桜井グラフィックシステムズ RFIDアンテナ製造事業で業務提携 ミクロン銅粉を用いた新技術と高精度なスクリーン印刷技術の融合、2026年度下期に実用化
株式会社サトーと株式会社桜井グラフィックシステムズは、ミクロンサイズの銅粉を用いた導電性ペーストによるRFIDアンテナ製造技術の量産および事業化に向け、2026年1月末から業務提携を開始した。両社はサトーが開発した新技術と、桜井グラフィックシステムズの高精度なスクリーン印刷技術を融合させ、2026年度下期の実用化を推進する。

銀・銅ナノ材料に頼らない低コスト化と環境負荷低減の両立
現在、RFIDアンテナ製造で主流となっているエッチング工法は、廃液の発生や材料ロスによる環境負荷の高さが課題となっている。これに対し今回の新技術は、紙やフィルム基板上に回路を形成する「フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(FHE)技術」を応用しており、印刷方式による環境負荷の低減が可能とする。
導電材料には、広く流通しているミクロンサイズの銅粉を活用する。従来の銀ペーストや銅ナノペーストに比べて大幅な低コスト化が見込めるほか、安定的な調達と高い導電性の両立を実現する。
世界シェアを持つ印刷技術との融合で量産体制を確立
桜井グラフィックシステムズは、シリンダー型全自動スクリーン印刷機で世界的に高いシェアを誇り、新規開発製品の試作から量産受託まで一気通貫で対応可能な体制を整えている。今回の提携により、実用化に直結する製造基盤の確立を目指す。
さらに両社は2026年度下期に生産ラインを立ち上げ、個品管理を可能にするスマートラベルやセンサー一体型RFIDへの展開を図る。将来的にはフレキシブルディスプレイやウェアラブルデバイスなど、次世代エレクトロニクス分野への応用も視野に入れている。