工藤鉄工所 自動ワンプカッター「WPC‐24」の販売開始、紙積み準備時間を短縮、効率化 ~ 作業者の負担を軽減

工藤鉄工所は自動ワンプカッター「WPC‐24」を開発し、販売を開始した。

「WPC‐24」はワンプで包まれた紙の束を重ねてセットするだけで、ワンプの3方を自動でカットする装置。作業者はワンプをめくるだけで紙積み作業を開始することができる。

自動ワンプカッター「WPC‐24」

紙積み作業の前にはカッターで、重ねられた用紙の束のワンプをカットする工程が発生する。下の束を切る作業は作業者が屈みながらカットするため、体への負担が大きく、腰痛などの原因にもなる。加えてワンプをカットする際に用紙まで刃が入ると、給紙不良などのトラブル発生にもつながりかねず、神経を使う作業となっている。こうした「紙を動かす・カットして準備する」を自動システム化することで、その後の作業スピードが格段に上がる。

「WPC‐24」は、ワンプカットを自動化することで、作業者の体への負担を軽減するとともに気疲れからも解放する。カット速度は25連で約10分。最小625㎜×880㎜、最大788㎜×1,091㎜のサイズに対応している。最大1,400㎜の積み高さを持ち、束の数は任意で設定することができる。機械の設定は前面のタッチパネルから可能で、操作も簡単。同社の紙積み揃え機パイルジョガー「パイルジョガーPJH」、「パイルジョガーPJC」やスライドリフターなどと併用すれば、さらに紙積み作業が効率化する。

同社は紙揃え機や紙積み揃え機、リフターなど、印刷・製本業には必要不可欠な紙を“揃える”、“積む(棒積み)”、“送る(移動)”、“リフト(上昇、下降)”、“反転”、“さばく”の機能を備えた製品を各種取り揃えている。2022年に開催された印刷機材展IGAS2022では参考出品された「WPC‐24」に、AMRロボット「MiR搬送システム」が束を自動搬送。ワンプをカットするデモを披露し、高い関心を集めていた。

印刷業界では人員不足や技能継承などの中長期的な問題を抱えている。省力化・自動化による現場の効率化が喫緊の課題となっているほか、働きやすい環境づくりで離職を抑えていく必要もある。同社ではそうした課題に対し、印刷・製本周辺の工程の省力化、自動化する装置で解決策を提案している。

株式会社工藤鉄工所 埼玉県川口市東領家5‐4‐10 TEL 048‐222‐8000

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