TOPPAN LEDの機種やメーカーによる色のばらつきを抑え、大型LEDビジョンに正確な色再現を実現するCMSを開発 3Dシミュレーションサービス「MiraVerse® Core」連携で臨場感ある顧客体験

TOPPAN株式会社は、大型・高精細LEDビジョンにおいて、コンテンツの色を正確に再現するカラーマネジメントシステム(CMS)を開発した。
LEDの機種やメーカーによる色のばらつきを抑え、住宅や自動車など実物大の空間表現において、高精度な色・質感の再現を実現。TOPPANが提供する3Dシミュレーションサービス「MiraVerse® Core」などと連携することで、ショールームや展示施設における顧客体験を一層高める。

LEDの色再現課題に対応、個別調整不要の新CMS

今回開発されたCMSは、LEDビジョンの機種ごとに異なる色域や輝度などの特性を制御し、出力映像と制作環境の色域を一致させる仕組み。これにより、従来必要だったコンテンツごとの個別色調整が不要となる。広告向けの鮮やかさを重視したLED製品では難しかった「実物に近い色再現」が可能となり、ショールームや空間設計用途における活用が期待されている。

実物大・高精細な表現が可能に 長谷工DTLでも採用

このCMSは、長谷工コーポレーションが開設した「デジタルプレゼンスペース・H/DTL(長谷工デジタルテクノロジーラボ)」内の「VRシアター」にも導入されている。幅8m×高さ2.7mの大型LEDビジョンを通じて、住宅空間のリアルな色・質感・スケール感を来場者に伝える。今後も、マンションや自動車などの高額商品の検討において、現物展示に代わる体験手段として注目される。

「H/DTL(長谷工デジタルテクノロジーラボ)」に設置されている「VRシアター」のLEDビジョンと表示のイメージ

MiraVerse® Coreとの連携で多彩な用途に対応

TOPPANの3Dシミュレーションサービス「MiraVerse® Core」との連携により、LEDビジョン上で表示される空間デザインや製品の質感表現もより高精度となる。陰影、反射、光沢、テクスチャなどの微細な要素も忠実に再現され、ユーザーはまるで実物を見ているかのような体験を得られる。

また、同CMSは複数のメーカーや機種に対応しており、導入空間や目的に応じた製品選定の自由度も高い。ハードとソフトの両面で最適なデバイスプランニングが可能になる点も、導入企業にとって大きなメリットとなる。

展示施設の新たなスタンダードに 2028年までに売上10億円目指す

TOPPANは今回のシステムを軸に、マンションデベロッパー、ハウスメーカー、自動車・住宅設備・建材メーカーなど、現物展示が困難な業界向けに展開を強化。LEDビジョンと高精度シミュレーションを組み合わせた「デジタルプレゼンテーション空間」の構築支援を進め、2028年までに10億円の売上を目指すとしている。

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