大日本印刷 焼付印刷アルミパネル「Artellion」が台湾で初採用 隈研吾氏設計「KUMA TOWER」で外装材として導入決定
大日本印刷株式会社(DNP)は、海外での採用が増えている焼付印刷アルミパネル「Artellion(アーテリオン)」のグローバル展開を加速している。今回、日本を代表する建築家・隈研吾氏が設計を手がける台湾・台中の複合商業施設「KUMA TOWER」での採用が決まり、台湾では初導入となった。


隈研吾氏設計「KUMA TOWER」で外観表現の要となる建材に
「KUMA TOWER」は「高層ビルに自然の要素を取り入れ、都市景観を豊かにする」というコンセプトで設計され、木々のグリーンと木目の温かみを融合させた外観が特徴。このデザインを成立させる建材として、木や金属の質感をリアルに再現しつつ、軽量で耐久性に優れる「Artellion」が選ばれた。天然素材の風合いを保ちながら施工性を確保できる点が評価された。
多様な意匠・高耐久・加工性、導入を後押しした3つの特長
「Artellion」は、木・石・金属など天然素材の質感を細部まで表現でき、設計意図に沿った色調のカスタマイズも可能だ。今回の「KUMA TOWER」では、ナチュラルな木目と金属調意匠を組み合わせた柄を採用した。また、傷や剥がれに強く、屋外で長期にわたり美観を保持できる耐候性も評価された。さらに軽量なアルミパネルであるため、構造体への負荷が少なく、カット加工や曲げ加工など形状の自由度が高い点も導入の決め手となった。
国内外で実績拡大、アジアでも採用が増加
同製品は、日本では「DNP内・外装焼付印刷アルミパネル アートテック®」、海外では「Artellion」として展開し、国内や北米の建築物で多数の実績を積み重ねてきた。近年はアジア市場でも採用件数が増えている。DNPは今後もグローバル展開を推進し、「まだ誰も見たことのないランドスケープを作る」というブランドコンセプトのもと、建築分野での新たな価値提案を進める。