【SCREEN GP ジャパン】環境にやさしい、特色レス印刷ソリューション[nt1] 「EPサステナ印刷 -Expanded Processcolor-」
環境への配慮と業務効率の両立が求められる中、印刷業界でも持続可能な技術への注目が高まっている。特色インキに頼らず、多彩な色彩表現を実現する「特色レス印刷」は、コスト削減や納期短縮に加え、環境負荷の軽減にも寄与する革新的なアプローチ。株式会社SCREEN GP ジャパンが提案する「EPサステナ印刷」は、この特色レス印刷を実現する先進的なソリューションであり、すでに製薬業界でも導入が進んでいる。今後の業界をけん引する持続可能な技術として注目される「EPサステナ印刷」についての記事を紹介する。
近年、環境意識の高まりに伴い、印刷業界においても持続可能性を重視した技術革新が求められている。その中で注目されているのが、特色インキを使用せずに多彩な色彩表現を可能にする「特色レス印刷」である。当社は、特色レス印刷ソリューションとして「EPサステナ印刷」を提供している。
「EPサステナ印刷」とは
EPサステナ印刷は、特色インキ(オリジナル配合色)を使用せずに、CMYKに加えてN色を含む5色以上のインキセットで特色を疑似的に再現する印刷手法である。当社製品と協力企業製品と組み合わせ、色分解、製版、ワークフローの各工程を最適化した設計となっている。
「EPサステナ印刷」のメリット
まず、特色印刷でのロス・コスト・時間の削減ができることである。特色を使用しないことで、ジョブチェンジごとの特色インキ替えの作業時間がなくなり、廃インキ・洗浄剤・調整用紙も削減。そして、さまざまなスポットカラーが混在したデザインを印刷することが可能となる。
次に、特色インキの手配や管理工程の手間・コストを削減できることである。特色インキの発注によって発生する納期待ちの時間と特色インキの在庫を削減。さらに、インキの調色情報をデジタル化することで色管理も容易になる。
最後に、クライアント・ブランドオーナーへの訴求力を向上させることである。納期短縮はもちろん、資材削減による環境負荷低減の訴求が可能。また、特色数に依存しない自由度の高いデザイン制作が可能となる点も大きい。

特色レス化実現のための課題
特色を掛け合わせで再現するため、モアレが発生しないように、ドットゲインや見当ズレの影響を受けやすい高精細網(AM230 mm以上を推奨)での運用が必要となる。そのため、よりシビアな印刷機の標準化が求められる。
また、掛け合わせの再現では、見当ズレが目立ちやすく、特色ベタ印刷では発生しない網点が見えてしまうなど、見た目の品質差異が起こる可能性もある。
さらに、すべての特色を再現することは難しいという点である。固定インキセットの色域外の特色や金銀・パールインキは再現することが難しい。そのため、特色印刷から固定インキセットへ置き換えるためにはジョブの選定が必要となる。
ブランドオーナーの取り組み
このような特色レス印刷の潮流は、製薬業界にも波及している。大手製薬会社は、国内製品の二次包装印刷において、特色インキからCMYKインキへの切り替えを進めており、環境負荷の低減と印刷工程の効率化を図っている。こうした動きは、業界全体における持続可能な取り組みの一環として注目されている。
今後の業界の成長を支える
印刷現場の省力化・省人化にも大きく貢献する「EPサステナ印刷」は、環境保全と生産性向上を両立する次世代の印刷ソリューションとして、今後さらなる普及が期待される。大手製薬会社をはじめとする先進的なブランドオーナーの取り組みに呼応するかたちで、印刷業界全体も持続可能な社会の実現に向けて着実に歩みを進めている。「EPサステナ印刷」は、単なる技術革新にとどまらず、環境配慮と業務効率の両立を可能にする実用的なソリューションとして、今後の業界成長を支える実効性の高い選択肢となり得る。
【会社情報】
株式会社SCREEN GP ジャパン
本社:東京都江東区越中島一丁目1-1 ヤマタネ深川1号館5階
電話:03-5621-8266
HP:https://www.screen.co.jp/ga/