ミマキエンジニアリング 厚みを超えた表現力、産業プリントの新基準 フラットベッドUVインクジェットプリンタ「UJF-7151 plusII e」を発表

株式会社ミマキエンジニアリングは、フラットベッドUVインクジェットプリンタ「UJF-7151 plusII e」の発売。米国・オーランドで開催された国際展示会「PRINTING United Expo 2025」で、同機を初めて公開した。

デジタルプリントの普及により、グッズ印刷分野ではスマートフォンケースやノベルティ、キャラクター雑貨などの小ロット・多品種生産が一般化している。また、工業印刷分野では、金属や樹脂など多様な素材に安定して印刷できるインクジェットプリンタの導入が拡大している。
しかし現場では、依然として次のような課題が残されている。

  • ・高品質と生産性の両立が難しい
  • ・高低差のある素材への印刷が困難
  • ・平面印刷では立体感の表現に限界がある

これらの課題に対し、新モデルUJF-7151 plusII eは、従来機で高く評価されたクラストップレベルの印刷精度と生産性を継承しながら、インク厚盛性能と高低差対応力を大幅に強化した。従来の厚みのある素材への印刷性能に加え、インク積層による立体的なテクスチャ表現や、曲面・凹凸など多様な形状への追従性を向上。これにより、グッズビジネスや工業印刷をはじめ、幅広い分野で高付加価値なものづくりを支援し、産業プリントの新たな可能性を切り拓く。

①産業プリンタ市場トップクラスの高精度と高画質

強靭な筐体構造と高精度な位置制御により、業界最高水準の印刷精度を実現。文字盤や操作パネルなど工業印刷用途で活躍する。また、最高1,800dpiの高解像度と、標準4色に加えライトシアンおよびライトマゼンタインクの使用で、肌色や風景などの繊細な色調を自然で滑らかに再現する。

高精度印刷の用途例:文字盤、操作パネル

②高速プリントで、版のいらない効率的な生産を実現

実用モードで毎時19枚(710mm x 510mm)の出力が可能。版を必要としないインクジェット方式により、版作成や段取り替え工程を削減し、少量多品種の生産にも柔軟に対応する。

③最大5mmの厚盛印刷で立体表現を拡張

従来機を大幅に超える最大5mmのインク積層により、エンボス感や立体的なテクスチャ表現が可能。グッズ制作や、加飾デザインの表現幅を大きく広げる。

アイテムの高級感をテクスチャで表現

④吐出性能の向上により、曲面や凹凸面への精細な印刷を実現

インク吐出部から最大10mm離れた基材の面にもインクが届き、曲面や段差のある成形品、工業部品などへのプリントにも対応する。

高低差・段差のある素材の深部までデザインを再現

⑤プライマー塗布の高速化で工業素材のプリント生産性を向上

プリント塗布可能なプライマーインクを搭載し、その塗布速度を従来機比で約3.7倍に向上。これにより、アクリル、ガラス、金属*4などへの高効率な生産を可能にする。

⑥簡単な操作でランニングコストを削減できる「インクセーブ機能」

わずか2クリックの操作で、カラーバランスを維持したまま最大約42%のインク削減を実現。専門知識がなくても、ランニングコストの低減が可能となっている。

さらに、同社はハードウェアとソフトウェアの両面からお客様の生産を支援するため、新たにソフトウェア統合管理ツール「Mimakiアプリケーションアシスタント(MA2)」を同時に公開。MA2では、ユーザーが所持しているミマキ製プリンタに対応する各種ソフトウェアを一覧表示し、常に最適な状態で管理することが可能となっている。

MA2のインターフェイス画面

これにより、製品アップデートや機能拡張をシームレスに活用でき、進化を続ける同社のソフトウェアの利便性を最大限に発揮。ハードとソフトを一元化したソリューションの提供を通じて、ユーザーの生産品質向上と業務効率化に貢献する。
UJF-7151 plusII eは、2025年11月の販売開始を予定しており、全世界で年間約300台の販売を見込んでいる。

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