【アサヒ・ドリーム・クリエイト】長尺、パネル、販促POPの小ロット市場開拓 顧客の利益を創出するハッピートライアングルを形成

販促POPの企画・デザイン・製造、印刷・加工、セットアップまで提供する大阪府・枚方市のアサヒ・ドリーム・クリエイト株式会社(橋本英雄社長)は、2024年1月にリコーの「RICOH Pro C7500」を大塚商会から導入し、小回りの利く生産体制を活かしてパネルやPOPの小ロット販促市場を拡大している。営業3部部長の上野健二氏から現状と今後の展開を伺った。

従業員数50名のアサヒ・ドリーム・クリエイトは1965年に大阪府守口市で印刷物表面加工業の朝日化工紙として創業。量販店等で使われる等身大パネルやトップボードなど販促P O Pの企画・デザイン・印刷・加工・一貫製造を手掛けてきた。特にスチレンボードを材料から製造し、加工、梱包、発送まで一貫して行う会社は日本で同社だけで、その技術力が高い評価を得ている。スチレンボードは発泡スチロールを芯材とし、両面に紙を貼る軽量で加工しやすい素材で、設置される環境や厚み、サイズ、糊の有無を考慮して加工される。そうした50年のノウハウを持つ同社は顧客から絶大な信頼が寄せられている。

数年前からは販促POPによる顧客の売上アップを実現するために「コトPOP」事業を開始。売上アップ、店舗装飾、オペレーションの補完など販促POPの本質的な価値を提供する「エンジョイ・カンパニー~社員自ら成長し、お客様が感動し、顧客の利益を創出するハッピートライアングルを形成して社会貢献を目指す」という新たな経営理念の実現を目指している。

橋本英雄社長
紙什器POP
紙什器POP

量販店舗や小売店、飲食チェーンに掲示される販促POPは、商品サイクルの短縮化とともに増加する新商品の対応が必要とされる。多種多様な新商品の中で、他社よりもアイキャッチ効果が求められるため、目新しい素材を使った販促POPの依頼が同社に寄せられる。そうしたニーズに対し、大判インクジェットプリンター、ラミネート加工機、全自動片面合紙機、パネル貼合機、スリッター、トムソン平盤打ち抜き機、CADカット機、高速フィニッシングマシンなどの強力な加工設備を揃える。一方で、1枚から50枚といった極小ロットPOPの需要が増え始めたことから7年前にリコーのRICOHPro C7210Sを導入して小ロット市場を開拓した。

営業3部部長の上野健二氏は「販促POPはスピードが要求されます。リコーのRICOH Pro Cは高品質の色を安定して出力します。当社が求めたものはオンデマンド印刷のスピードと、長尺やパネルにおける用紙の対応でした。長尺印刷では薄紙を多く使います。パネルやPOPは厚紙です。RICOH Pro Cは、色の再現性と幅広い用紙の対応力で販促POPに最適でした。様々な販促POPで利用する用紙の種類や変更にもすぐに対応し、当社のオンデマンドPOP事業の確立を後押ししました」と述べる。

上野健二部長

大手家電量販店やアパレル、飲食チェーン店など1,000社を超える顧客を持つ同社では、クライアントの事業形態や規模によって等身大パネル、トップボードなど販促POPの種類が多岐にわたる。「お客様の問題抽出、課題設定に対して、これまで重ね積み上げたノウハウで支援します。販促POPの変化は速く、差別化、高付加価値化が常に求められます。当社もモノだけではなくコトを伝える販促企画・デザインを強化し、売上げアップ(売り場づくり)をお手伝しています」と販促POPの新たなステージを目指している。

等身大パネル・スタンディ

同社は今年1月に最新機種の「RICOHPro C7500」を新たに導入した。「RICOHPro C7500」はホワイトトナー、クリアトナー、ネオンイエロートナー、ネオンピンクトナー、インビジブルレッドトナー、ゴールドトナー、シルバートナーなどスペシャルカラートナーに対応する。ネオンカラーのプロファイル機能を搭載して色域を拡大し、鮮やかな色彩表現を実現した。また、肉厚な弾性層を持つ中間転写ベルトを採用し、エンボス紙やクラフト紙といった凹凸紙・粗面紙への対応を強化。色域の拡大と用紙対応力の向上により、これまで以上に幅広い用紙への対応を可能にした。

販促POPの小ロット市場に対応するRICOH ProC7500

導入の背景について上野健二部長は「POPにゴールドやシルバー、ネオンピンクなど特色が求められてきました。特に長尺POPには華やかさが求められます。厚紙のパネルも同様です。オフセット印刷の特色は時間やコストでスピードや小ロットに対応ができません。RICOH ProC7500は、特色による付加価値化という顧客ニーズに応えます」と説明。「当社が推進する販促企画とデザインで、商品の価値を高め、売上アップ(売り場づくり)支援を広げていきたいと考えています」と同社の目指す『コトづくり』への貢献に期待する。

RICOH Pro C7500の高度な機能を引き出すにあたっては、大塚商会のサポート力が大きいという。「デザイナーや営業は新しい機能を知らなければなりません。大塚商会さんには特色活用などの講習会を開いてもらっています。当社の場合は大阪の本社工場と東京営業所の合同で行って情報を共有しています。またネットワーク環境も大塚商会さんが全国のお客様とのネットワークの推進に役立っています」と述べる。

今年、創業60年を迎えるアサヒ・ドリーム・クリエイトは、橋本英雄社長が1995年に就任して以降、スチレン専門工場から1,000社を越える販促支援の経験とノウハウを活かして、広告代理店機能を持つコンサルティング提供企業へ新たに舵を切った。

上野健二部長は「お客様目線で考え抜き、とことん向き合うことで、モノだけで終わらないコトを伝える販促企画・デザインで商品の価値を伝え売上アップ(売り場づくり)をお手伝いし、製造機能を持つ販促コンサルティングを追求します」と、同社の方向性を強力に推進していく。

 【会社情報】
 アサヒ・ドリーム・クリエイト株式会社
 本社:大阪府枚方市招堤大谷2-22-20
 電話:072-855-1100
 HP:http://www.pop-asahi.com

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