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東印工組 新たな価値創造に向けた学びを促進 『印カレeラーニング』9月にスタート

東京都印刷工業組合(滝澤光正理事長)は7月22日、東京都中央区の日本印刷会館で記者会見を開き、東京都の委託事業として採択された「eラーニングを活用したリスキリングによる業界活性化プロジェクト」『印カレeラーニング』の概要を説明した。

『印カレeラーニング』は、東京都中小企業団体中央会が東京都と連携して実施する委託事業「中小企業新戦略支援事業(団体向け)」のうち、ポストコロナを見据えてデジタル技術等を活用した新たな手法による団体等の業界活性化の取り組みを選定し、実施に向けて包括的に支援する特別支援「デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト」に応募し、採択されたもの。

東印工組では、印刷業界で新たな価値を生むデジタル技術系職業能力の開発を目的に同事業を提案した。中小印刷会社のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める上で、新たに必要となる業務・職種に順応できるようデジタル技術を活用したeラーニングシステムを構築し、全ての組合員を対象に無料受講コースを提供する。同時に、eラーニングの活用法と最新デジタル技術を紹介するオンライン研修会を開催し、中小印刷業界の活性化を図る。

会見に出席した滝澤理事長(中央)と土屋勝則所管副理事長(左)、富澤隆久常務理事
『印カレ eラーニング』画面イメージ

eラーニングのコース案としては、リスキリングとアップスキリングの2パターンでアプローチする。リスキリングでは、「デジタルリテラシー基礎」「デジタルリテラシー新技術概要と活用イメージ」「課題解決力2.0(顧客中心に考え抜く力)」、「内発的動機による前に踏み出す力」などのテーマごとに複数のコースを準備する。アップスキリングでは、「Webデザイン・制作、Webマーケティングなど」と「グラフィック・動画・デザインソフトなど」が学べるコースを予定。視聴時間は1本10分ほどでコースごとに8~10本用意する。また、10月には最先端デジタル技術の活用体験を紹介する「オンライン研修会」を実施する。

『印カレeラーニング』には自身の習熟度に合わせて学べるマイページや、社員の学習状況を確認するための管理ページを用意している。また、業種ごとに人気の高いコースを表示する機能など学びを促進する取り組みも検討している。

eラーニングシステムの開発はアデコ㈱に委託し、東印工組でeラーニングコースを企画、組み立て、提供する。『印カレeラーニング』は9月に開校し、3月15日まで閲覧可能とする。好評の場合は、独自の事業として継続することも想定している。

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