エックスライト社 TOKYO PACK 2022に分光測色計シリーズの新製品『eXact 2』を出展、IoT対応など機能を大幅アップ

 エックスライト社は10月12日から14日までの3日間、東京ビッグサイトで開催される『TOKYO PACK 2022』に、このほど発売した分光測色計シリーズの新製品『eXact 2(イグザクト ツー)』を出展する。9月14日にはオンラインで、新製品の機能を紹介している。

eXact 2

 eXactは2012年に発売され、主に印刷業界のカラーマネジメント領域で広く活用されている。eXact 2では発売10年を経過し、この間、エックスライトに寄せられた様々な要望を取り入れ、大幅に機能が拡張されている。

 最大の特徴はビデオターゲットによる測色。これまではターゲットの位置にカメラを合わせて本体を押し込んで測色していたが、本体のモニタに映し出されたターゲット位置を見ながら、横にスライドする方式となった。これにより測色するポジショニングの正確性が向上したことで、小さなパッチや絵柄の中の小さな部分の測定がしやすくなり、素早い測色作業を可能にした。また、アタッチメントを使用せずにカラーバーを読み込むことができる。

 30%拡大したディスプレイには測色したLabの値や色差の値を同時に表示可能。グラフにより測色結果を示すなど、使い勝手がより向上している。ディスプレイは45度まで角度を付けることができ、色見台で使う場合、くわえ尻側の表示バーも見やすくなっている。

 ディスプレイを活用したデジタルルーペ機能は、キャプチャリングして見当や網点を確認することができる。キャプチャリングした画像は拡大して表示することが可能なほか、最大20画像まで保存することができる。

 従来、測色計はウェットインキの測定に向かなかったが、新製品ではターゲットウインドウが測定物に直接タッチせず、かつ、測定物に接触する箇所を本体の車輪に限定しているため、インキ乾燥前の印刷紙面の測定にも有効。グラビアやフレキソの薄い軟包装フィルムがターゲットメディアの場合には、メディアフラットナーによりフィルムを抑えながら正確に安定して測定する。

 もう一つの大きな特徴はWi‐FiとUSB接続の搭載。様々なデバイスやクラウドサービス、ソフトウェアに測定したデータを送ることで、これまでにない利便性が生まれる。例えば、本体のデータ管理・設定の機能を提供するアプリケーション『eXact 2 Suite』、デバイス最適化のための『NetProfiler』、インク調色『Ink Formulation』、印刷品質管理『ColorCert』、デジタルカラーコミュニケーション『PantoneLIVE』、デバイスパフォーマンス管理サービス『X-Rite Link』などと連携することで、ワークフローの効率化をバックアップする。

 例えば、『eXact 2 Suite』に測色した特色を転送することで、ライブラリ内の特色値との合否を判定し、クライアント・現場間で測色結果を共有することができる。また、『X-Rite Link』との連携では、保証期間、修理履歴、『NetProfiler』による精度成績レポートなど手持ちのeXact 2の状態をダッシュボードで一元管理できる。標準搭載された『DataCatcher』では、Excelやテキストに測定結果を転送することも可能になる。

 ラインアップはeXact 2(用紙、ダンボール、カートンボード対象)、eXact 2 XP(フィルム、プラスチック、白色不透明ホイル対象)、eXact 2 Plus(印刷、パッケージ、用紙、ダンボール、カートンボード、フィルム、プラスチック、白色不透明ホイル対象)の3製品となる。eXact Basic、同Plusは継続販売。

 TOKYO PACK 2022のエックスライト社ブースではこれら新製品の機能が実演などを通して紹介される。

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