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印刷工業会 北島義斉氏(大日本印刷株式会社)が会長に就任

印刷工業会は、5月17日、定期総会並びに理事会を開催し、任期満了に伴う役員改選で、新会長に北島義斉氏(大日本印刷株式会社)を選任した。

会長に就任した北島氏は就任あいさつで、前会長藤森氏へ2年間のコロナ禍という状況下で会長職を務め、リーダーシップを発揮し業界を牽引してきたことへの慰労と感謝を語ると共に、現状を振り返り、「印刷業界を取り巻く環境は厳しい状況が続くと予想されます。そうした状況に対し、会員同士のつながりを一層大切にし、各社の強みを融合して、相乗効果を高めてまいりたいと思います。そのためにも、皆様とともに、さまざまな課題を一つ一つ着実に解決して、印刷業界の発展に全力で取り組んでまいりたい」と抱負を語った。

なお印刷工業会は新年度について、ペーパーメディアは益々変容していくと予測すると共に、従来の業界課題である「地球環境」「DX」「地方創生」「働き方改革」「人材育成」「ダイバーシティ」などが印刷産業のSDGsとして、早期の具体化と実践に迫られると捉えている。

会長に就任した北島義斉氏

そこで基本方針として、「困難な中でもこうした多くのテーマをむしろチャンスと捉え、コロナ禍の2年間で学習した『生活様式と消費の変化』、『リモートマーケティングとメディアの複合化・重層化』なども取り入れ、戦術とアクションのための情報発信をしえいく」としている。
各部会においては、会員企業各社の成長と印刷産業の持続的発展を念頭に活動を推進し、業界構造変革のビジョンの形成とアウトプットに力を傾注。営業部会では、柔軟で先進的な視点を持ってビジネスエリアの拡大と多様化に取り組み、スタッフ部会では未来志向の人材育成と変化に強い企業組織創りに力点をおき、業界活性化を目指す。

総会の終盤、前会長の藤森康彰氏が会長退任(および常任理事就任)の挨拶を述べた。
藤森氏は、2年間を振り返り、生活とビジネスの様式が変容し、リモート形式が定着していく一方、消費や設備投資の状況については一進一退を続けていること、印刷産業では関連諸資材の高騰で収益が圧迫され、ウクライナ侵攻やインフレ傾向、円安などが足かせとなっていく可能性があると指摘した。その中で印刷工業会は、厳しい状況に立ち向かうべく、各分野における課題解決、地球環境への対応や働き方改革、人材育成など、各部会を軸に活動を展開し、人と人をつなぐことに鋭意努力を続けているとし、「今後も大変なご苦労があると思いますが北島会長を新リーダーとして、会員企業の皆様が魅力ある業界を目指し、一丸と取り組みを進められ、環境に打ち勝ち、未来を切り拓いていくことを心より願っております」と述べた。

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