富士フイルム 枚葉型インクジェットデジタルプレス「Jet Press 750S」を日本から発売開始

インクジェットデジタルプレス「Jet Press750S」
インクジェットデジタルプレス「Jet Press750S」

富士フイルムは、商業印刷向けインクジェットデジタルプレス「Jet Press」シリーズの新ラインアップ「Jet Press 750S」を、3月14日より日本国内で富士フイルムデジタルプレスを通じて発売する。

「Jet Press 750S」は、オフセット印刷を凌駕する高画質を実現し、国内外で高い評価を得ている「Jet Press 720S」の特長はそのままに、用紙サイズの拡大や最新のプリントヘッドとインクの採用により、毎時3,600枚という高速出力を可能とした新たなフラッグシップモデル。国内から販売を開始し、順次海外でも提供していく。

同社は、2011年にインクジェットデジタルプレス「Jet Press」シリーズの提供を、他社に先駆けて世界の商業印刷市場に開始した。中でも2014年に発売した「Jet Press 720S」は、菊半サイズ(最大用紙サイズ:750㎜×532㎜)用紙に1回の走査で描画するシングルパス方式での高速印刷で、毎時2,700枚(A4換算で毎分180枚)という高い生産性を発揮する革新的なデジタルプレスとなった。プリントヘッドには高精度で安定した吐出を実現する「SAMBA」ヘッド、インクは広色域の水性顔料インク「VIVIDIA」を使用し、用紙上での打滴のにじみを抑えて高精細な画質再現を可能とする「Rapic(ラピック)技術」により、様々な印刷用紙にシャープで階調豊かな画像を描出する。

なお「Jet Press」シリーズは、日本・欧米を中心に導入が進み、これまでに世界で累計150台以上の導入実績がある。

今回発売となった「Jet Press 750S」は、こうした「Jet Press 720S」の優れた基本性能を継承しながら、最新の独自技術を採り入れることで生産性を向上。プリントヘッドの打滴速度を高速化させ、さらにインク吐出量の制御を高精度化し、新たな乾燥機構の採用により、毎時3,600枚という高速出力を実現している。

最大用紙サイズを750㎜×585㎜に拡大したことで、一般的な書籍のサイズであるB5サイズが1枚に6ページ分印刷できるようになり生産効率が向上した。加えて、印刷物を1枚ずつ画像確認して安定した印刷品質で仕上がっているかを自動で検出する描画品質検査装置を新たに採用。出力後の検品・仕分け工数を削減する。
また、印刷用紙をベルトコンベアに密着させ直接熱を与える新たな乾燥機構により消費電力を約20%削減した。乾燥装置本体の全長が従来機に比べ70㎝短縮したため、設置面積を約15%削減し省スペース化を実現する。

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