KSフォーラム 姫路市の船場印刷を見学~多彩な加工機器で顧客ニーズに応える

 リコージャパン株式会社のユーザーで構成されるナレッジシェアリングフォーラム(山田周会長/株式会社あけぼの印刷社)が9月12日、兵庫県姫路市の船場印刷㈱で開催され、同社の工場を見学した。

 同フォーラムはPODに限らず企業経営に関わるノウハウなどを共有する場として活動を続けている。他では得られない経営に踏み込んだ情報が会員各社から提供され、経営者や幹部社員の知見を広げる場となっている。また、会員同士のビジネスネットワークづくりを醸成する機会としての役割も担っている。

船場印刷の藤塚社長
船場印刷の工場を見学

  今回、見学した船場印刷は、1952年に姫路市で創業した印刷会社。主に姫路市内および周辺の製造業を取引先に事業を拡げてきた。同社の藤塚謙次郎社長は見学に先立ち、同社の沿革と概要を紹介。船場印刷は現在、社員40名で、モノクロ印刷を中心に事業を展開している。活版印刷からスタートし、早くから写植を導入してコールドタイプ化に成功。その後、DTPへと取り込むなど顧客のニーズに沿った形で技術革新を続けてきた。2008年以降、取引先がカンバン方式を採用し始め、同社の生産体制もそうした需要に対応すべくオンデマンド性を高めていった。また、営業形態もワンストップサービスを指向しており、今後はその先を見据えて、印刷物が利用されるシーンを意識して提案していく“ラストワンXサービス”(Xには、タッチ、クリック、マイルなど顧客が行う作業を代行する言葉が入る)を目指している。

  導入しているPODはHeidelberg Versafire CP(Prinect DFE)、RICOH Pro C7100Sの2台体制で、追い刷りやバリアブル印刷で活用している。このほかオフセット印刷機3台、凸版・オフ機1台、凸版印刷機2台を揃えており、ミシン、抜き、箔などの加工機器を多数揃えている。近年は同時に抜き・箔ができる加工機を導入し、グリーティングカードなどの新規事業を取り込んでいる。

 工場見学では、顧客ニーズに沿った印刷機、加工機器の実際の稼動状況を含めて見学。藤塚社長自ら参加会員に説明した。

見学会参加者

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