広島 印刷産業夢メッセが“『印刷』×『新時代』新たな夢へ”をテーマに開幕~25日まで2つの基調講演と19のソリューションセミナー

広島県印刷工業組合と中国印刷機材協議会が「第19回印刷産業夢メッセ」が広島市東区の広島ガーデンパレスで、10月24日に開幕した。“『印刷』×『新時代』新たな夢へ”をテーマに25日まで開催されている。

印刷産業夢メッセは印刷産業が変化する時代に対応するためのヒントを発信するイベント。基調講演・ソリューションセミナー、懇親会の三本柱で、知識やアイデアの収集、交流の場を提供するイベント。10月24日にはオープニングセレモニーが行われた。

中本実行委員長
瀬田全印工連会長
河合FFGS専務執行役員

2025印刷産業夢メッセ実行委員会の中本俊之実行委員長(広島県印刷工業組合理事長)は主催者挨拶で「今年のテーマは“印刷×新時代 新たな夢へ”。今、印刷業界は歴史の中でも大きな変革点に立っている。時代はAIの急速な普及やDXの加速、消費者ニーズの多様化、環境問題への対応など、すごいスピードで変化をしている。そうした新時代だからこそ、情報を正しく魅力的に届ける力が求められている。印刷は単なるもの作りではない。印刷の力とは、人と人を結びつける力なのだと思う。結びつける力はお客様の課題解決、コミュニケーションサービスで本領を発揮する。その力をAIやデータ通信と融合させることによって、さらに印刷が進化していく。夢メッセではそうした最新の情報やソリューションを一堂に集めており、新たなヒントを見つけていただく場になる」と印刷産業夢メッセの開催意義を強調した。

来賓の全日本印刷工業組合連合会(全印工連)の瀬田章弘会長は祝辞で「全印工連は70周年を迎え、記念事業に全国から860名の方々にお越しいただいた。1955年に各地の調整組合が集まり、日本印刷工業調整組合連合会が立ち上がった。全国で2番目に調整組合ができたのが広島。広島工組の皆様はその先達の情熱と志を忘れずに、誇りを持って業界を盛り上げていただきたい。70周年のテーマはREBOOT THE PRINT! 印刷の力再起動。我々人類は知りたい、伝えたい、繋がりたいという思いが強かったからこそ、種族を超えて繁栄してきた。この思いとDNAがある限り、我々印刷産業の使命はまだある。印刷には結ぶ力、伝える力、起こす力がある。これをしっかり皆さんともに磨いて、さらに社会のために貢献できる産業になりたいと願っている。この夢メッセは勉強する重要な機会。挑戦することからしか希望は生まれない。挑戦するには勉強することが大事。しっかりと2日間、一緒に勉強させていただいて、皆さんともに未来に向けて歩んでいきたい」と期待を述べた。

  メーカー・ベンダーを代表して富士フイルムグラフィックソリューションズ株式会社専務執行役員の河合久仁浩氏は「デジタル化や効率化、自動化、環境への対応の課題に対し、メーカー・ベンダーは日々自社の製品やサービス磨いて技術力の向上を図っている。夢メッセはその成果を直接ご覧いただく絶好の機会。また同時に皆様とご一緒に新しいビジネスを共創していける場だとも思う。」と述べ、生成AIの活用事例、NHK大河ドラマ『べらぼう』の出版や印刷を通した文化の浸透に言及し、「今回も最新の情報をご紹介する。今日から2日間有意義な時間を過ごしていただきたい」と約束した。

テープカットで開幕

テープカットで開幕した印刷産業夢メッセの初日の基調講演では全印工連の瀬田会長が『社会の潮流の変化と未来へ向けた印刷業の戦略』を演題に講演。24日の午後から19講座のソリューションセミナーが用意され、生成AIや自動化、働き方などをテーマに情報を発信する。25日の基調講演は『印刷会社が今、知っておきべき生成AIの現状』を演題に全印工連の富澤隆久常務理事が講演する。

講演する瀬田会長
基調講演会場

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