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印刷工業会 1年締め括る会員懇談会でコンテンツ時代の戦略テーマに講演

懇談会で挨拶する印刷工業会 金子会長
懇談会で挨拶する印刷工業会 金子会長
経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課 高木課長が講演
経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課 高木課長が講演

印刷工業会は、12月10日、明治記念館で年末会員懇談会を開催し、1年を締めくくった。講演会および懇親会の2部構成で行い、講演には経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課の高木美香課長が登壇し、「『コンテンツの時代』における日本の戦略と政策」をテーマに講演した。

講演で高木課長は、かつて映像、音楽、ゲーム、読書などはそれぞれのメディアで楽しむもので情報流通は分断されていたが、スマートフォンなどモバイルメディアを活用する時代になり、今ではショッピングなどの生活習慣まで含めた情報獲得がスマートフォンだけで行えるようになるなど、本格的なコンテンツ時代が到来していると指摘。日本の人口の4分の1がスマートフォンを持ち、スマートフォン1台で何でもできる「いつでも・どこでもコンテンツを見ることができる時代になった」と語った。それに併せて、業界ごとに縦割りで取り組んできた業態を見直す時でもあり、お互いに共通する課題を共有していくことも必要だと指摘した。

印刷工業会 年末会員懇談会の講演会で
印刷工業会 年末会員懇談会の講演会で

その他に、オリジナルのコンンテツ制作に留まらず、二次利用・三次利用する「N次創作」、バーチャルユーチューバーなどが活躍する「Vチューバー」などが活躍する時代でもあると解説。この時代は、新しいものだけでなく、黒沢明の映画やテレビドラマ『おしん』など古いコンテンツが復活するという動きもある。古いものから新しいものまで融合したコンテンツを持っているのは日本の特長でもあり、そこに新たな可能性があるのではないかとした。

懇親会では金子眞吾会長が挨拶に登壇。デジタル化させていくデジタライゼーションや、それによって変化させていくデジタルトランスフォーメーションの必要性を指摘しつつ、印刷工業会では各部会毎に課題に取り組み、成果を見出していることを報告し、「今後も情報提供と他団体との連携を深めていきたい」と述べた。

経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課の冨田智課長補佐の乾杯の発声で歓談。中締めでは、浅野健副会長が金子会長と一緒に登壇し、年末を締め括る杯を挙げた。

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