【インタビュー】SHITARA 5月15・16日「シタラフェア2026」ビエント高崎ビッグキューブで開催 「just do it;実行の時」過去最大165社のメーカー・ベンダー・印刷会社が出展

株式会社SHITARAは、5月15日と16日の2日間、ビエント高崎ビッグキューブで「シタラフェア2026」を開催する。過去最大の165社が出展し、「just《just do it;実行の時》」をテーマに多様な業種が集結する。設楽誠一社長と実行委員長の設楽剛史専務取締役から「シタラフェア2026」が目指す方向を伺った。

設楽誠一社長

―今年のテーマ〝just〟には、どのような意図が込められているのでしょうか。

設楽社長 ここ数年、企業を取り巻く環境は大きく揺れています。原材料価格の変動、環境対応の加速、労働力不足、そしてデジタル化の急進。どれも待ったなしの課題です。しかし、課題が複雑化するほど、企業は慎重になり、動きが鈍くなる傾向があります。そこで私たちは、あえて「とにかくやってみる」というメッセージを掲げました。考えているだけでは何も変わりません。まず一歩を踏み出していただきたいという思いを込めています。

―今回のフェアでは、特殊印刷・加工に加え、ロボット事業など新領域の展示も注目されています。

設楽社長 SHITARAは長年、特殊印刷・加工の技術を磨いてきました。これは当社の核であり、今後も深化させていく領域です。しかし、社会の変化はそれだけでは対応しきれません。特に人材構造の変化、つまり労働力不足は深刻です。そこでロボット事業をはじめとするニュービジネスを強化しています。

例えばロボットは単なる省力化の手段ではありません。人が担ってきた作業を補完し、品質の安定化や生産性向上を実現する〝新しい武器〟です。印刷・加工の現場にロボットを組み合わせることで、これまでにない価値を生み出せると考えています。

設楽社長

今回のフェアでは、印刷関連技術だけでなく、デジタルソリューションも幅広く紹介します。データ活用の仕組み、ワークフローの最適化、クラウド連携などの企業の競争力を底上げする提案を用意しています。印刷会社だけでなく、製造業全般に役立つ内容になることを目指しています。

―AIが急速に普及し、産業構造そのものが変わりつつあります。AIをどのように捉えていますか。

設楽社長 AIは印刷業界でも、デザイン生成、業務効率化、データ分析など、活用の幅は急速に広がっています。しかし、多くの企業が「どこから手をつければいいのか分からない」という状況にあります。だからこそ、私たちSHITARAが〝困っていることを解決するお手伝い〟をする存在でありたいと考えています。

AIは、使いこなせば大きな力になります。今回のフェアでは、AIを活用したワークフロー改善や、現場の課題を解決する具体的なソリューションも紹介します。「どう使えば成果につながるのか」を一緒に考える展示会にしたいと思っています。

設楽社長 私たちは印刷機材商社ですが、今や印刷機材だけを扱っていては、お客様の課題に十分応えられません。労働力不足、環境対応、デジタル化、そしてAIの活用など、企業が抱える課題は多岐にわたります。だからこそ、商材を広げ、印刷業界の〝産業全体〟を俯瞰できる展示会を目指しています。

―特に強調したいポイントはどこでしょうか。

設楽社長 一番お伝えしたいのはシタラフェアが「変化を続けるきっかけ」となって印刷業界の発展に貢献させていただきたいという思いです。来場者の皆様が〝気づき〟を得て、明日からの行動が変わる、そのきっかけとなる場を提供したいと考えております。

変化のスピードが速い今、完璧を求めて立ち止まるより、まず動くことが重要です。AIもロボットもデジタルも、触れて頂く「まずやってみる」ための場でありたいと考えております。私たち自身も変化し続けます。商材の幅を広げ、産業全体を見渡し、課題解決のパートナーとして進化してまいります。

―最後に、来場者へメッセージをお願いします。

設楽社長 企業が生き残るために最も大切なのは「変化を恐れず、まず動くこと」と考えています。完璧を求めて立ち止まるより、まず一歩踏み出す。その積み重ねが未来をつくります。〝just〟というテーマには、そんな強い思いを込めています。来場される皆さまが、何か一つでも「やってみよう」と思えるきっかけを持ち帰っていただければありがたいです。

実行委員長 設楽剛史専務取締役

―今年はAIやロボットなど、印刷業界の枠を超えた展示が増えています。その狙いについてお聞きします。

設楽剛史氏 印刷業界は今、技術の境界が曖昧になっています。AIによるデザイン生成、ロボットによる省力化、デジタルワークフローの最適化など、課題解決の手段は多様化しこれらに応えるためには、業界の外にある技術も積極的に取り入れる必要があります。シタラフェアは、その〝橋渡し〟をする場でありたいと思っています。

―今年のシタラフェアは、新規事業の発信にも力を入れていると伺いました。

設楽剛史氏 今年は特に「新規事業の発信」を大きな柱に据えています。AI、ロボット、デジタルソリューションなど、従来の印刷機材の枠を超えた技術を積極的に紹介します。印刷業界は今、産業構造そのものが変わりつつあります。私たちも〝印刷機材商社〟という枠にとらわれず、産業全体を俯瞰し、未来につながる技術を広く紹介する必要があります。新規事業の発信は、単なるラインナップの拡大ではありません。「産業にイノベーションを起こすための挑戦」そのものです。

設楽社長

―今年のセミナー構成も非常に多彩です。

設楽剛史氏 メインセミナーとして登壇されるのは、全日本印刷工業組合連合会の瀬田章弘会長、(一社)日本グラフィックサービス工業会の岡本泰会長、㈱正文舎の岸昌洋氏という、業界の未来を語るにふさわしい内容になるかと思います。

テーマは「価格から価値へ!印刷業はどう発展すべきか」。価格競争から脱却し、価値創造型のビジネスへどう転換するか。これは今、業界全体が直面している最重要テーマです。対談は、来場者にとって大きな指針になるはずです。

2日目は一転して、現場の管理者が抱える課題解決にフォーカスした実務的なセミナーを行います。現場の悩みは、経営層とはまた違うリアルな課題があります。「明日から使える改善策」を持ち帰っていただきたいと思っております。

―今年は海外企業の出展もありますね。

設楽剛史氏 今回初めて海外企業3社が出展します。これはシタラフェアにとって非常に大きな意味があります。日本の印刷・加工技術は世界的に見ても高いレベルにありますが、海外にはまた違う発想や技術があります。外の技術を取り入れることで、産業は新しい刺激を受け、イノベーションが生まれます。私たちは、国内外の技術をつなぐ〝ハブ〟としての役割も果たしていきたいと考えています。

―最後に、今年のフェアに込めた思いを改めて教えてください。
設楽剛史氏 シタラフェアは、単なる展示会ではありません。産業にイノベーションを起こす〝起点〟でありたいと考えています。新規事業の発信、海外企業の参加、業界トップによる対談、現場課題の解決セミナー。これらはすべて、来場者が「次の一歩」を踏み出すためのヒントになります。変化のスピードが速い今、立ち止まっている余裕はありません。今年のテーマは〝just〟。「まずやってみる」「動くことで未来が開ける」そのメッセージをフェア全体で体現していきたいと思っています。シタラフェア2026が皆さまの変革のきっかけになれば、有り難いです。

シタラフェア2026は5月15日・16日の2日間にわたり開催される。テーマは「Just《just do it;実行の時》」。急速に変化する経済環境や人材構造の変化、環境対応、デジタル化の加速など、企業を取り巻く課題が複雑化するなか、“とにかくやってみる”という行動の重要性を掲げ、印刷業界の未来を切り拓く最新技術と実践的ソリューションが一堂に会する。

「価格」から「価値」へ 印刷ビジネスの転換点を議論

今回のフェアでは、特にセミナープログラムが大きな注目を集めている。初日のメインセミナーでは、「価格から価値へ──印刷業界はいかに発展すべきか」をテーマに、業界団体トップによるパネルディスカッションを実施。全日本印刷工業組合連合会の瀬田明弘会長、日本グラフィックサービス工業会の岡本泰会長、プリンティングイノベーション会議の岸正弘代表が登壇し、価値創造型ビジネスへの転換、地域と企業の共創、デジタルとアナログの融合など、業界の未来像を多角的に語る。2日目は現場責任者向けの実務セミナーを中心に、業務改善、人材育成、デジタルワークフロー構築など、明日から実践できる内容が並んでいる。

特殊印刷・AI活用・自動化など、課題解決型ブースが多数出展 初の海外企業3社が参加

出展内容も大幅に拡充され、特殊印刷・加工技術、デジタルソリューション、ロボット事業など、多様な分野から最新技術が集結。特に今回は初めて海外企業③社が参加し、国際色豊かな展示構成となる。AI活用による業務効率化、環境対応素材や省エネ機器、労働力不足を補う自動化ソリューションなど、業界が直面する課題に対し、具体的な解決策を提示するブースが多数並ぶ。

シタラフェアは、印刷業界の枠を超え、異業種の技術や発想を取り込みながら、来場者とともに「明日から何を変えるか」を考える場として進化を続けている。

今年のテーマ「Just」が示す通り、行動を促すきっかけを提供する2日間となりそうだ。

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