ヤマトHD 2050年の温室効果ガス排出実質ゼロに向け2030年の削減目標を具体化、サスティナブル経営進める

様々な産業で、環境に優しい企業のあり方が問われるようになっている。特に物流の現場においては、排気ガスの問題から労働環境の改善まで、様々な取り組みが始まっている。
この度、ヤマトホールディングス株式会社(ヤマトHD)は、現在取り組む「環境中期計画2023」の達成および、2050年温室効果ガス(GHG)排出実質ゼロの実現に向け、2030年の温室効果ガス削減目標を具体化し、各主要施策を推進することで、社会と事業の持続可能な発展を目指すサステナブル経営を加速することを発表した。


ヤマトグループは、「YAMATO NEXT100」で掲げた2つのビジョン達成に向け、各重要課題(マテリアリティ)に対する具体的な行動内容と、2023年までの到達目標を定めた包括的な中期計画「ヤマトグループ サステナブル中期計画2023【環境・社会】」を推進している。「環境中期計画2023」初年度となる2021年度は、社長を責任者とした環境マネジメント体制のもと、一部で課題は残ったものの、温室効果ガス排出量や大気汚染物質排出が少ない自動車の導入、再生可能資源や再生材の利用など計画達成に向けて進捗した。
その一方、気候変動の問題は、世界経済フォーラム「グローバルリスク報告書」でも最上位のリスクとされ、企業にも適切な対応が望まれている。こうした現状を踏まえ、責任ある企業として長期目標達成に向けた、中期的な温室効果ガス排出量の具体的な削減目標を明確にすべきと考え、2030年の削減目標と、その達成に向けた主要施策を策定している。

ヤマトHDが掲げた2030年温室効果ガス削減目標は、「温室効果ガス(GHG)排出量を2030年に2020年度比48%削減」。
そのための主要施策として、① EV20,000台の導入、② 太陽光発電設備810件の導入、③ 2030年までにドライアイスの使用量ゼロの運用を構築、④ 再生可能エネルギー由来電力の使用率を全体の70%まで向上、を挙げている。
また今後、市場成長にあわせ環境投資を適切に行っていくと同時に、EVと太陽光発電に加えて、エネルギー制御・バッテリーマネジメントなどのシステムによるオペレーションと、カートリッジ式バッテリーを融合させた、新たなエコシステムの構築に向けた実証実験を進めるとしている。
加えて、パートナーとも連携した取り組みにより、顧客先や地域のニーズを満たし、社会の発展を支えられる企業への進化するため、一層のサステナブル経営の強化に取り組むとの方針を打ち出している。

関連記事

最新記事