佐川印刷株式会社（愛媛県松山市）は5月7日、ドイツ・ベルリンで開催された世界最大級の印刷・サイン業界展示会「FESPA Global Print Expo 2025」で、「FESPAアワード2025」の「Packaging on Paper & Board」部門・金賞を受賞した。金賞を受賞した作品は、贈る側と受け取る側の心をつなぐ独自のギフトボックス「Hacocoroko（はこころこ）」。

FESPAアワードは、特殊印刷・サイン業界における最も権威ある国際的な賞で、優れた印刷技術、創造性、革新性を持つ作品が世界中から集まる。2025年は30ヵ国以上から278件が応募。最終選考に残った作品は展示会場内で展示され、5月7日の公式授賞式で結果が発表された。

「はこころこ」は、“Put your heart into the box. A box that gifts the feeling of love.”（箱に心を込めて。愛の気持ちを贈る箱）というコンセプトのもと、デザイン性と精巧な紙加工技術を融合させたパッケージ。「愛おしい気持ちをいっぱいにこめて。愛する気持ちを形に。そんな想いを叶える体験を。」という想いを込めて、贈り物の価値をさらに高めるだけでなく、温かみと想いを届けることを目指している。今回の金賞受賞は、このコンセプトと技術が世界中の審査員に高く評価された。

「はこころこ」は、同社の完全オリジナル製品。ワイドフォーマットインクジェットプリンターの「Agfa Jet I MIRA LED UV」で印刷され、表面には凹凸のある質感やクリアな装飾が施されている。さらに、ダンボールの素材（Eフルートボード）は「Zund CAD技術」で加工され、エンボス加工や形状カットが加えられている。写真を全面に使用したデザインにより、 鮮やかな発色で写真を引き立てているほか、どの角度から見てもダンボールの切断面が目立たない。