京都・遠藤興産 特別清算開始命令受ける

京都の株式会社遠藤興産は、3月15日、京都地裁より特別清算開始命令を受けた。負債は、金融債務のみで約6億5,000万円。

同社は1912年(大正元年)創業の印刷業者。卒業・記念アルバムなどアルバム製品の企画制作を主体とし、東京以西の写真館などを得意先に、学校の卒業アルバムや記念アルバムの企画から編集・製版・印刷・製本まで一貫して行っていた。デジタルメディアでの提供やインターネットを通じた短納期対応での製版デジタル化事業にも取り組み受注を拡大。同業者との差別化を図り、1991年8月期の年売上高は約21億2,000万円を計上していた。

しかし、近年は卒業アルバムの入札制度の浸透で競合が激化し、業績が低迷し、赤字決算を散発。不採算部門からの撤退や不動産の売却、従業員の大半を関係会社へ転籍させるなど事業再生に取り組んできた。また2013年3月には、京都府中小企業再生支援協議会より再生事業計画の認定を受け、事業計画に則って収益性改善の取り組みを行っていたが、改善の見通しが立たず、2018年10月、同業者が設立した100%子会社へ会社分割で債権債務を譲渡(金融債務を除く)し、現商号に変更した。2020年12月7日の株主総会決議で解散していたところ、今回の措置となった。

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