京セラ 「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」に協賛、京都国立近代美術館で開催 サステナブルプリンター「FOREARTH」で装飾生地を提供【9月15日まで】

京セラドキュメントソリューションズ株式会社は、7月19日から9月15日まで京都国立近代美術館で開催される展覧会「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」に協賛する。

併せて、同社が開発したサステナブルな捺染インクジェットプリンター「FOREARTH(フォレアス)」でプリントした生地を、展示会場の装飾として提供する。

同展は、「きもの」の意匠とデザインに焦点を当てた展覧会であり、江戸時代から現代に至るまでの多様な着物の美しさと、制作の背景にある創意を紹介するもの。

反物の平面性と着用時の立体性が織りなす「着るアート」としてのきものに着目し、現代のファッションとは異なる日本独自の美意識を提示する。

会場では、友禅染の文様をモチーフにした装飾が施され、1階エントランスホールのフォトスポットや3階展示室の壁面を彩る。装飾に使用されたのは、京セラ独自の「FOREARTH」でプリントされた生地で、伝統的な友禅文様の繊細さを再現しつつ、環境への負荷を抑えたプリントが施されている。

「FOREARTH」による新たな価値創出とサステナブルなプリント技術

「FOREARTH」は、プリント工程で水をほぼ使用しないWater Free Conceptを核に、染色に伴う水資源の使用や排水を削減する。スチームや洗浄といった従来必要だった前後処理を不要にし、機器の小型化と省エネ化にも寄与する。

また、生地本来の柔らかさを損なうことなく、高精細なプリントを実現するCreative Freeな設計により、綿・シルク・ポリエステル・ナイロンなど、幅広い素材への対応を可能にした。さらに、水源の確保が難しい地域や都市部でも導入可能なLocation Freeの特性により、適地・適量生産を推進し、サプライチェーンの最適化や在庫削減にもつながる。

今回の展示では、「FOREARTH」が持つ繊細な文様再現性と環境性能が融合した装飾表現を通じて、伝統と先端技術が共鳴する新たな価値を来場者に訴求する。

FOREARTH

特別企画では森口邦彦氏らが登壇

会期中には、友禅作家(人間国宝)・森口邦彦氏、株式会社千總 代表取締役社長・礒本延氏、京セラドキュメントソリューションズ 執行役員・小山圭介氏によるトークセッション「―京都のモノづくり― 伝統の革新 未来へ」を会場内モニターで放映。伝統産業の継承と進化についての視座を提供する。

なお、同展は静岡市美術館(10月25日〜12月21日)にも巡回予定となっている。

「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」開催概要

  • 会期:2025年7月19日(土)〜9月15日(月・祝)
    ※月曜休館(ただし7月21日、8月11日、9月15日は開館。7月22日、8月12日は休館)
    ※前期(〜8月17日)、後期(8月19日〜)で展示替えあり
  • 時間:10:00〜18:00(金曜は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
  • 会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)
  • 公式サイトhttps://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionarchive/2025/463.html

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