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日本デザイン振興会 東京ビジネスデザインアワードの企業からのテーマを募集、6月25日まで

東京都内の中小製造業活性化策として東京都が主催し、公益財団法人日本デザイン振興会 が企画・運営を行う『東京ビジネスデザインアワード』の本年度の「テーマ」を、6月25日まで募集している。

デザインアワードスケジュール

今年で10回目となる『東京ビジネスデザインアワード』は、企業から募集した「テーマ」を活用した新規用途開発やビジネス全体のデザインの提案を、デザイナーから募る企業参加型のデザイン・事業提案コンペティション。2012年の開始以来、総企業テーマ数は約105件、デザイナー からの提案数は延べ1,300件、マッチングから20件以上の実現化、協働事例が生まれている。

募集した「テーマ」は、デザイナー、バイヤー、弁理士など専門家で構成される審査委員会による審査を経て10件程度に選定。その 後、「テーマ」として選定された企業の「技術」「素材」などに対して、デザイナーからの提案を募り、企業の「テーマ」とデザイナーの提案のマッチングを成立させてから、実現化に向けて協働をスタート。さらに、プレゼンテーション方式の最終審査が行われ、最優秀賞・優秀賞を決定する。

「テーマ」に選定された企業に対しては、アワード終了後も1年間継続して審査委員と事務局が知財戦略などのアドバイスなどを提供し、事業提案の実現を 通じた中小企業のものづくり、新規事業の実現をサポートしていく。

井下恭介x千葉印刷_メイン
2020年度の最優秀賞のオンデマンド印刷の新しいカタチ−視覚と触覚で楽しむプロダクト
千葉印刷 の色
2020年度最優秀賞の千葉印刷からのテーマ“42億色を鮮やかに表現する「オンデマンド印刷技術」”

なお、2020年度アワードでは、企業テーマは9件が選定され、それに対してデザイナー提案数が170件寄せられた。この数字は、初年度以来2番目に多い提案数となり、そこから マッチングしたもの(テーマ賞)は7件に及んだ。

その中から、最優秀賞は、渋谷区の千葉印刷によるテーマ“42億色を鮮やかに表現する「オンデマンド印刷技術」”に対して、デザイナーの井下恭介氏と増谷誠志郎氏(デザイナー/SANAGI design studio)からの提案“オンデマンド印刷の新しいカタチ−視覚と触覚で楽しむプロダクト”が受賞した。

wemo
2016年度優秀賞・テーマ賞の作品「wemo」。腕や手にペンで直接書く「手メモ」の問題解決としてのウエアラブルメモ(コスモテック×今井裕平、林雄三、木村美智子子[kenma Inc.])

同アワードは、都内ものづくり中小企業の技術・素材をテーマに、資源活用やブランド構 築に向けたプロセスをデザイナーが商品単体ではなく事業全体を提案するため、参加することで自 社ブランド立ち上げや既存事業の価値向上を図ることができる。経営者とデザイナーが密に協働することで企業の経営積み上げられる。加えて、経済産業省、特許庁より発表された「デザイン経営宣言」をはじめとしたデ ザインを経営に取り入れる動きや、ノウハウを学ぶきっかけにもなる。

テーマが採用されることでアワード終了後も1年間、専門家からのアドバイスを中心に、商品化、事 業化および販売促進の支援が受けられる。これまでも商品化・事業化事例は20件を超えており、国内外で60万件以上を売り上げる 大ヒット商品も誕生している。

metalface1 のコピー
2018年度最優秀賞・テーマ賞「METALFACE」樹脂素材に金属調の特殊印刷を施す技術を多面的に生かした、ビジネスモデルの提案(技光堂[板橋区]×今井裕平、林雄三、木村美智子、鈴木杏奈[kenma Inc.])

<2021年度 東京ビジネスデザインアワード・企業応募概要>

応募資格:東京都内の中小企業または個人事業主

賞・賞金(応募技術、素材がテーマとして選出された後、デザイナー提案とのマッチングを経て最終審査会にて決定):最優秀賞 1件(賞金100万円:企業/デザイナー各50万円)、他

募集期間 :6月25日(金)迄【当日消印有効】

応募方法など詳細 https://www.tokyo-design.ne.jp/award.html

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