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紅屋オフセット 朝日プリンテックからオフ輪用ローラ再生装置を導入

2020.8.11

川島工場で実機見学会

川島工場で実機見学会

紅屋オフセットは、朝日プリンテックが開発した商業オフ輪用ローラ再生装置(ARS)を導入した。これに伴い、8月7日、紅屋オフセット川島工場で午前と午後の2回にわけて、販売会社となるサカタインクスもまじえた3社による共同記者会見および実機実演見学会が開催された。

 

発表されたローラ再生装置は、2015年2月から朝日プリンテックが築地工場で実証実験を始め、その後、製品化し、現在では全国の工場で稼働している。開発当初は、新聞輪転印刷機用として誕生したが、商業オフ輪の工場でも活用できるのではないかと1年半前から開発に着手した、今年6月、商業オフ輪用ローラ再生装置が紅屋オフセットの川島工場に導入された(7月初旬から本格稼働)。

同システムは、再生するローラに表面加工された鉄ローラを押し当て、加圧と共に回転させながら特殊溶剤を塗布させる。すると、ゴムのスポンジ効果により、加圧された表面から溶剤が浸み込み、ゴムの膨張による硬度と径が復活する。それと同時にローラにグレーズ除去用部材を接触させ、表面に付着したグレーズを除去する。これによりローラには、横方向への揺動機能を持たせ、溶剤の均一性やグレーズの除去効果を向上させている。

1本あたり30分の処理時間でローラを再生させる。当日はローラ再生の実演を行い、処理前に42~43度あった硬度が、処理後は37度にまで下がった。

挨拶するサカタインクスの芳村氏

挨拶するサカタインクスの芳村氏

挨拶する紅屋オフセット今井社長

挨拶する紅屋オフセット今井社長

紅屋オフセットが導入したローラ再生装置は、A輪・B輪とローラ径の広いものと狭いものという4つのプログラムメニューで導入。ローラ再生装置は処理時間の長さや溶剤の量など10のプログラムが用意されており、工場のニーズによって選ぶことができる。

ローラ再生装置を販売するサカタインクスの上席執行役員で情報メディア事業部長兼印刷ソリューション部長の芳村嘉也氏は「ローラの課題を解決する装置で、満を持しして販売することとなった。ローラの再生だけでなく、印刷品質の向上も叶うシステムだ」と紹介した。

 

なお、紅屋オフセットでは、ローラ再生装置の導入にあわせて、「輪転用ゴムローラグレーズ除去サービス」もスタートする。受け付けるのはKOMORI製輪転印刷機のゴムローラで、サービス価格は、ローラ1本5,000円(税別・送料別)。

サービスについて紅屋オフセット印刷の今井敏義社長は、「多くの輪転印刷機を稼働させている工場であれば専用のローラ再生装置を備えていたほうが都合がよいと思う。しかし、少ない台数の企業ならば仲間と連携して活用したほうが効果的ではないかと考えてサービスを開始することにした。オフ輪のマーケットは縮小していくかもしれないが改善や工夫ができることがある。これからもビジネスのシーズを育てていきたいと」と述べている。