SCREEN GA パッケージ印刷分野を強化、2024年までに売上140~150億円に

screenSCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)は5月20日、オンラインによる記者会見を開き、パッケージ(包装)印刷分野を戦略的事業領域として定め、同マーケットに向けた製品ラインアップおよびソリューション展開を順次強化していくと発表した。2024年までに、すでに実績を重ねているラベル印刷領域を含めて同領域で140億円から150億円の売上規模を目指す。

近年、SDGsへの関心の高まりや消費者のライフスタイルの変化、マーケティング手法の多様化に伴い、パッケージ印刷には、オンデマンド・在庫レス、多品種少量生産、マスカスタマイゼーションなど、これまでにない新たな価値創出が求められている。デジタル印刷技術は、これらのニーズに対応する新たな生産手法として注目されている一方で、生産性や安定性、加工性など、技術的な制約も多く残されていることから、パッケージ業界では、デジタル印刷の本格的な普及に至っていない。

同社では、商業印刷分野で累積販売台数530台以上の実績を持つロール式高速インクジェット印刷機「Truepress Jet520シリーズ」などの高速インクジェット印刷技術、画像処理・検査技術を含めたインテグレーション技術などを水平展開し、パッケージ印刷の各分野でインクジェット印刷ソリューションを提供する。

シール・ラベル分野では、2014年にリリースし累積170台以上の出荷実績を持つラベル用UVインクジェット印刷機「Truepress Jet L350UVシリーズ」の新製品として、業界最速レベルの印刷スピードに加えて、最大7色のインクを同時搭載することで高い色再現性を両立した「Truepress Jet L350UVSAIシリーズ」を今年市場に投入した。

軟包装分野では、本格的な生産用途に対応する水性インクジェット印刷機「PacJet FL830」を新たに発表。2021年春の販売開始予定に向け、開発を推進する。世界トップシェアのサーマルCTP「PlateRiteシリーズ」のフレキソ・樹脂凸版向け新モデルとして、「PlateRite FX1524N/FX1200N」および「PlateRite FX870N」を開発し、2020年2月と4月にそれぞれ販売を開始した。

段ボール分野では、シェルフ・レディ・パッケージや美粧段ボールのニーズ拡大に応えるため、2016年からドイツ・BHS Corrugated社と共同で、最大2.8m幅、毎分300mの高速印刷が可能な段ボール向け水性インクジェット印刷ソリューションの開発を進めている。紙器分野では、SCREEN GAグループである英国・Inca Digital Printers社と協力し、紙器印刷のデジタル化に対応できる水性シングルパスインクジェット印刷機を開発している。

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