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【インタビュー】グローバルグラフィックス
新機能を搭載したHarlequin RIP 11
機能コンポーネントを提供する「Fundamentals」

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2016.8.10

Harlequin RIPがバージョンアップし、先に開催されたdrupa2016で公開された。とくにパッケージ・ラベルに関する機能やインクジェット向けのスクリーニングが強化されたほか、会場では新たにHarlequin RIPのコンポーネントを提供する「Fundamentals」が発表されている。今回の機能アップと新しいサービスについて、グローバルグラフィックス株式会社の萩原佳之社長に話を伺った。

 

 

Harlequin RIP 11の

新たな機能

 

グローバルグラフィックスの萩原社長

グローバルグラフィックスの萩原社長

今回のdrupa2016でグローバルグラフィックスは当社の最新RIPとなる「Harlequin RIP 11」を紹介した。国内では特定のお客様にpage2016でプレビューしたもので、パッケージ向けの新機能を搭載したほか、カラーマネジメント、処理スピード、スクリーニングなどを改善した。また、drupaではHarlequin RIPの各種コンポーネントを提供する「Fundamentals」を紹介した。クラウド上で直感的な操作でワークフローを構築できる「CLOUDFLOW」、インクジェット用のマルチビットスクリーニング「ScreenPro」も紹介した。そして、グローバルグラフィックスのテクニカルサービスチームがこれらをサポートする「BreakThrough」テクニカルサービスも開始した。

【パッケージ・ラベル支援機能】

パッケージやラベルではページのレンダリングだけでなく、切り取り線情報を出力できるようになった。カッティング機能を持つ印刷機に、カッティングパス情報を提供するほか、印刷機能を持たないカッティングプロッタにもカッティングパス情報を提供することが可能となった。

また、パッケージやラベルでは特色を多用する。とくに白とニスのオーバープリント処理が適切に制御されることが重要になる。Harlequin RIP 11では例えばニスの場合、オーバープリントに設定されていなくても、無条件に他のカラーをノックアウトしないという指示が出せる。通常、上から他の色をかぶせた時に、下の色をノックアウトしても問題はない。しかし、ニスではどのような設定下にあってもノックアウトしてはならない。ニスだけでなく、メタリックを取り扱う際も特別な扱いが必要となる。

【処理速度の向上】

Harlequin RIPには、PDF/VTやPDFとして保存されたバリアブルデータ処理を高速化するHarlequin VariDataがすでに搭載されている。VariDataは、ドキュメント上に何回も出てくる共有のオブジェクトや再現頻度が高いオブジェクトをキャッシュし、二回目以降にレンダリングせずに処理を高速化する技術だ。

Harlequin RIP 11では、同一のオブジェクトが単一ページ内で複数再利用されていても一度のレンダリングで処理する機能に対応した。また、VariDataはPDF/VTのヒント情報を利用しなくても自身で解析を行なえるが、PDF/VTのヒント情報も利用できる機能に対応した。さらに、オペレータが指示しなくてもHarlequin RIP側で自動的にVariDataをON/OFFするAutoモードに対応し、RIP前のプリスキャニングが必要かどうかの判断を自動化できる。

このほかHarlequin RIP 11では、フォトブック、カタログなどイメージが多いジョブ、ライブPDF透明を多用するジョブ、ページが多いジョブでメモリ使用量を低減している。とくに低メモリ時でのRIP処理を改善した。

【スクリーニング】

Harlequin RIPはAM、FM、ハイブリッドの3種類のスクリーニングをサポートしている。従来からもインクジェットのスクリーニングで、2ビットや4ビットのスクリーニングに対応していたが、インクレベルの切り替え時に制約があった。例えば、2ビットで3種類のインクレベルを制御する際、レベルが切り替わる箇所でソリッドが出て違和感が生じることがあった。Harlequin RIP 11の「ScreenPro」では濃度レベル1が100%に達する前に次の濃度レベル2に切り替えることで、違和感をなくした。切り替えの濃度のパーセンテージは細かく設定することができる。

また、Harlequin RIPはテキスト、イメージ、ベクターグラフィックス等のオブジェクトごとに異なるスクリーニングを設定することができる。さらにHarlequin RIP 11では透明オブジェクトが重なる箇所で、使用するスクリーニングを設定できるようになった。

【カラーマネジメント】

Harlequin RIP 11では特色のルックアップテーブルを編集・追加できるように仕様を公開した。また、スポットカラーのエミュレーションにインクリミットが強制できるようになった。

また、時として大きなイメージは、細いバンド単位の複数イメージに分割されて送られる場合があり、往々にしてその接続部でわずかな重なりや隙間が空く場合があった。新たに搭載されたイメージスナッピング処理では、その様な箇所を自動的に検出し、位置を微調整することによりイメージオブジェクトがきれいに処理できるようになった。

このほか2ステージキャリブレーションでは2回目以降のキャリブレショーンを少ないパッチで迅速に行えるようになった。

 

コンポーネントで提供

クラウド上でワークフロー構築

 

エキスパートがワークフロー構築を支援

エキスパートがワークフロー構築を支援

drupaで初めて発表した「Fundamentals」では、Harlequin RIPの各種機能をコンポーネントとして提供する。当社のRIPを採用すれば、RIP、カラーマネジメント、スクリーニングなどの各機能すべてを手に入れられるが、「Fundamentals」では例えば、他社のRIPに当社のカラーマネジメントやスクリーニングが搭載できるようになる。

それに伴い、グローバルグラフィックスでは当社のカラーサイエンティストやスクリーニング、RIPのエキスパートがプロフェッショナルな技術サービスを提供する「Breakthrough」テクニカルサービスを提供している。他社のワークフロー内で、Harlequin RIPのコンポーネントを使用する際に必要となるテクニカルサービスを提供することで、お客様のデバイスに最適化されたワークフローが構築できる。実際に「Breakthrough」テクニカルサービスではお客様エンジニアとともにワークフローを構築していくことになる。そのためにすでに当社のテクニカルサポートチームが来日している。

「Fundamentals」では「CLOUDFLOW」というクラウド上でワークフローを構築する。WebブラウザベースのGUI上に、RIP、カラーマネジメント、ZIP圧縮などの使いたい機能をドラッグ&ドロップし、それぞれの機能をラインで結ぶとワークフローができ上がる。RIPのユーザーからはホットフォルダとRIPの結果しか見えないが、ワークフローの中では様々な処理がされる。承認待ちや、エラー時の自動メール送付などのノードも揃えている。

drupa2016ではインクジェットのメーカーからスクリーニングに関する問い合わせが多かった。これまでPDLをラスタイメージに変換するニーズにのみ対応してきたが、デジタル印刷機が進化したことで、求められる機能が多岐にわたり始めてきた。とくにラベルやパッケージの場合、処理が複雑になってくる。特色、ホワイト、ニスでもそれぞれ処理の形が違ってくる。そうしたニーズに対し、当社では「Fundamentals」や「Breakthrough」テクニカルサービスで応えていきたいと考えている。

 

〔問合先〕

グローバルグラフィックス株式会社

TEL:03-6273-3198

sales@globalgraphics.co.jp

http://www.globalgraphics.co.jp/