コニカミノルタ クラウド型バリアブル印刷ソフト「Variable Studio」・マーケティングソリューション「AccurioDX」でパーソナライズ印刷を支援 パーソナライズ印刷DMで来場率20%達成
コニカミノルタジャパン株式会社は、パーソナライズ印刷に対応するクラウド型バリアブル印刷ソフト「Variable Studio」や紙マーケティングソリューション「AccurioDX」を展開している。同社プロフェッショナルプリント事業部の内田剛統括部長と白井杏奈氏は、顧客一人ひとりに個別最適化した情報を届けるパーソナライズ印刷の価値や、印刷会社がバリアブル印刷を導入することで得られる業容拡大の可能性について語った。
「買い切り・使い切り」から脱却
クラウド型バリアブルソリューション「Variable Studio」
バリアブル印刷は、名刺やナンバリング、宛名印刷など幅広い用途で活用されている。しかしこれまでのバリアブルソリューションには、大きな課題があった。
「バリアブルのソリューションは、年賀状の時期など特定の期間しか稼働しないことが多いのに、お客様は買い切りで高額な投資が必要でした。さらに保守費用もかかるし、バージョンアップのたびに買い直せばコストがかさんでしまう。仕事量に見合わない投資になりがちだったんです」(内田氏)
このような課題を解消するのが、コニカミノルタジャパンが提案するクラウド型バリアブルソリューション「Variable Studio」である。
PCへのインストールが不要で、WindowsでもMacでも使用可能。インターネット環境さえあればOSに縛られず、1契約で2台まで同時接続できる。さらに、年賀状シーズンだけ使いたいといったスポット契約にも対応しており、必要な時だけ利用できる柔軟性が大きな特徴となっている。
データベース入力から面付け出力まで一連の作業をシンプルな操作で完結でき、常に最新版の機能が使えるのもクラウド型ならではのメリット。モリサワ・ヒラギノフォントが標準搭載で、現在450書体以上を利用できるほか、プロ用UDフォントも自由に使用できる。
「特にユーザーから評価いただいているのは、個別編集の細かさです。例えば、宛名を2行にしたいといった細かいニーズにも感覚的な操作で対応できる。誰でも作業できるので、属人化業務からの脱却にもつながります」(白井氏)
セキュリティ面でも、パスワードの複雑化、不正ログイン防止、データや通信の暗号化など万全の対策を講じており、個人情報を扱うバリアブル印刷でも安心して利用できる体制が整えられている。
面付け・印刷・検品まで一貫サポート
Accurioシリーズとのシームレスな連携
Variable Studioは、デジタル印刷システム「Accurioシリーズ」との連携により、さらに強力なソリューションとなる。
「Variable Studio」で作成したデータは、作業環境やニーズに応じて「Essential」と「Premium」の2種類で構成されるワークフロー支援ソフト「AccurioPro Flux」で面付けし、リアルタイム比較に必要な照合データの作成及び可変データ領域の設定が可能。出力工程では、デジタル印刷システム「AccurioPress」に装着できるインテリジェントクオリティオプティマイザー「IQ-601」を活用することで、色・濃度・見当位置の調整など、専門知識と人手を要する作業を自動化できる。
これにより、人的ミスや廃棄、やり直しの抑制につながり、作業の質・量の両面を支援する。
さらに、「IQ-601」で読み取った画像を解析して画像不良を検知する紙面検査ユニット「AI-101」を組み合わせることで、検品作業まで自動化が可能。加えて、印刷管理情報(CSVファイル)をインポートして印刷中にリアルタイムで比較検査を行う紙面検査アップグレード「UK-312」を追加することで、印刷物の照合精度をさらに高められる。不一致が検出された場合は自動停止し、不良品の排出も可能となっている。
「データ作成・面付け・印刷・検品まで、コニカミノルタジャパンは一貫してサポートできます。バリアブル印刷を使ったことがない方でも、難しい部分はシステムや機械でカバーしますので、運用のハードルを大幅に下げられます。バリアブル印刷に慣れている方には、さらなる高付加価値化を目指していただけます」(内田氏)
野村不動産の事例に見る「パーソナライズDM」の可能性
来場率20%を達成
パーソナライズ印刷の効果を示す事例として、野村不動産株式会社との取り組みが挙げられた。
野村不動産が手がける職住一体の大型賃貸レジデンス「TOMORE(トモア)品川中延」のプロモーションにおいて、コニカミノルタが提供する紙マーケティングソリューション「AccurioDX(アキュリオ ディーエックス)」を活用したパーソナライズDMが採用された。
AccurioDXは、パーソナライズ印刷技術を活用した紙マーケティングソリューションであり、個別最適化した紙販促物の企画・制作から分析まで一気通貫で実行できるサービス。かつては高コストで実現困難だった細かな顧客セグメントへのDMが、デジタル技術と印刷を掛け合わせることで現実のものとなっている。
「DMとは対象者全員に同じ内容を送るもの」という従来のイメージを覆し、顧客一人ひとりの属性や興味関心に応じて細かくパーソナライズされたDMを作成。5つの訴求軸と10パターンのデザインを使い分け、受け取った人の氏名はもちろん、最寄り駅からのアクセス方法、DMの文面のトーンまで個別に最適化した。
「今回のDMは単なるお知らせではなく、『インビテーション(招待状)』というイメージで作成しました」と白井氏は語る。これにより、受け取った人が「自分宛てに届いたもの」として特別感を抱ける点も特徴の一つとなっている。さらに個別の二次元コードを付与することで、「誰がいつDMを見たか」という効果測定も可能にした。
こうしたパーソナライズの取り組みにより、DMを持参しての来場率20%という高い成果を達成した。
全日本DM大賞銅賞を受賞したDM施策
デジタル施策がマーケティングの主流となるなか、あえて紙のDMというアナログ施策に取り組み、高い成果を上げた事例もある。コニカミノルタジャパンが自社で実施したセミナー告知施策では、障がい者雇用を担う企業の特例子会社をターゲットに、視認性の高いA4サイズのDMを送付。申込み用と閲覧用のQRコードを宛先ごとにパーソナライズし、デジタルだけではリーチしにくい層との接点創出を図った。
この施策では、553通のDM発送に対して83件の申し込みを獲得。一方、約4万通を配信したメールマガジン経由の申し込みは50件にとどまり、申込率ではDMがメルマガ比150倍という高い成果を記録した。この実績が評価され、「第39回全日本DM大賞」で同社として初となる銅賞を受賞している。
メールマガジンは多くの企業が日常的に配信しており、受け手側では情報が埋もれやすい。一方で紙のDMは、住所情報さえあれば確実に届けることができ、企業内で回覧される可能性もある。
さらに、机上や掲示板などに一定期間残ることで再接触が生まれやすく、送付直後だけでなく数日後にも反応が発生しやすい点が特徴となっている。
今回のDM施策では、障がい者雇用に関するセミナー集客を目的に、特例子会社の代表者や人事担当者に向けて訴求内容を設計。申込み用QRコードだけでなく記事閲覧用QRコードも個別に付与し、受け手ごとの行動を把握できるようにしたことで、申し込みに至らなかった層も含めた反応分析と後続施策への活用を可能にしている。
こうした仕組みを支えたのが、クラウド型バリアブル印刷ソフト「Variable Studio」だ。宛名などの可変要素を効率的に作成できるだけでなく、受け手ごとに異なるQRコードや訴求要素を組み合わせた設計にも対応しやすく、紙DMのパーソナライズ施策を現実的な運用レベルに引き下げる役割を果たした。
紙のDMは、印刷費や制作工数がかかる一方で、従来は効果測定が難しいという課題がある。しかし、QRコードを活用することで「誰がアクセスしたか」「どの反応が申し込みにつながったか」といった可視化が進み、デジタル施策のように定量的に評価できるようになってきている。今回の受賞事例は、紙の販促物が単なるアナログ手段ではなく、パーソナライズとデータ活用を組み合わせることで成果を生み出す有力なマーケティング施策になり得ることを示した。
パーソナライズ印刷が向いているのはどんな業種・商材か
「郵便代や紙代などのコストが上がっている今だからこそ、無駄のないパーソナライズが重要です。量を絞ってもQRコードによる効果測定を活用すれば、確かな販促効果が得られる。ボリュームは小さくなっても単価は上がります」(内田氏)
パーソナライズDMは、一度の判断では購入を決めない高額商材で特に効果を発揮する。不動産や自動車などは顧客を継続的にフォローし続けることが重要であり、パーソナライズされたDMが信頼感・特別感を醸成し、購買につながりやすい。高級家具、宝石、楽器、金融商品なども同様だ。
コスト面でもメリットは大きい。郵便代や紙代などの運用コストが上昇している今、必要な相手に必要な情報だけを届けるパーソナライズDMは無駄を省き、環境にも対応する。成果が積み重なれば、信頼度や知名度の向上にもつながっていく。
内田氏は「パーソナライズ印刷を活用した提案を、依頼者からではなく印刷会社の側から積極的に行っていけるといいなと思っています。企画まで受け持ち、顧客とインタラクティブに関わっていける存在になれると、印刷会社としての価値がさらに高まるはずです」と語る。さらに「まだ知らない方にもその効果を知ってほしいですし、パーソナライズ印刷にはまだまだ大きな可能性があります」と続けた。
バリアブル印刷で業容拡大・業容転換を後押し
バリアブル印刷は、「手間がかかる」「ハードルが高い」といったイメージを持たれやすい。宛名だけでなく紙面全体をパーソナライズするとなれば、なおさらそう感じる人も多い。そうした中で内田氏は、「メーカーとして、使いやすく、利益を得られ、安心して取り組める環境を整える。パーソナライズ印刷には価値があり、効果があるということを広く周知していきたい。業容拡大・業容転換、そして、これまでできなかった付加価値の高い仕事のお手伝いをしていく」と語った。さらに、「バリアブル印刷システムは費用回収のハードルが高いと感じていた方も多いと思うが、Variable Studioはサブスクで利用できるため『まずは使ってみる』ことができる。ぜひ一度試してほしい」と訴えた。
白井氏は「バリアブル印刷の費用対効果を改めて考えてほしい。思っている以上に手間はかかりません。他社がやらない仕事にこそ利益があると思います」と締めくくった。
コニカミノルタジャパンは、ソフトウェアからハードウェア、サービスまで一貫したサポート体制で、印刷会社の挑戦を後押しする。
- 企業情報
- コニカミノルタジャパン株式会社
- 本社:東京都港区芝浦1-1-1
- BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 10F
- HP:https://www.konicaminolta.jp/business/index.html
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