HP AI搭載の印刷自動化ソリューション「Nio」発表 Site FlowやIndigo新機種と連携し業界の効率化加速

HP Inc.は、カリフォルニア州で開催されたイベント「Dscoop Edge Long Beach」にて、次世代AIエージェント「HP Nio」をはじめとする新ソリューションや既存製品群への最新機能を発表した。PrintOSやSite Flow、Brand Centreなどの強化は、自動化・効率化・持続可能性を重視する印刷現場の進化を後押しする。

HP Nioが示す、AIによるワークフロー革新

「HP Nio」は、HP PrintOSプラットフォームと連携し、リアルタイム分析や予測機能を通じて印刷業務の最適化を図るAIエージェント。Print BeatやKnowledge Zoneとの統合により、操作支援と業務効率化を同時に実現。今後はSite Flowなどのアプリ群とも統合予定で、作業提案や意思決定支援も行える共同制作者としての役割が期待される。

HPのジョアン・ペレツ・ペリコット氏はAIの進歩により、かつて不可能だった分野の自動化が可能になり、印刷における自動化の限界に挑戦できるようになりました。本日の発表は、オペレーターの介入を最小限にしながら生産現場全体をエンドツーエンドで自動化、制御するというHPのビジョンの実現に向けた継続的な取り組みを示すものです」と述べ、人的介入を最小限にした生産体制の構築に意欲を示した。

印刷ワークフローを再構築するAIと自動化ソリューション

「HP Site Flow」には再印刷ジョブの追跡や複雑なワークフローの自動化、100以上の運送業者と連携可能なAPI統合などが加わり、出荷業務の迅速化と精度向上を支援する。さらに「HP Brand Centre」は、ブランドとのスムーズなオンボーディングとオーダー管理を実現し、製品カタログや契約管理の効率性を向上させている。

Indigoデジタル印刷機と新機能群でさらなる効率化を実現

同会場では、「HP Indigo 120Kデジタル印刷機」と「HP Indigo 18K HDデジタル印刷機」によるフル生産ラインの実演を通じて、その幅広い汎用性と生産性が披露された。どちらも操作しやすく、印刷品質が一貫して高く、1日あたり数百もの印刷ジョブに対応できる。

持続可能性と業界ビジョンの共有

HPは、持続可能な印刷環境構築にも注力。CO2削減を支援する「HP Sustainability Amplifierプログラム」では、1,000社以上の印刷業者が新ツールを導入。HP Indigoデジタル印刷機のCMYK+やPIP+により、印刷品質を維持しながら最大16%の排出削減を実現している。

HPは、今回の発表を通じて、AIによる印刷業務の再定義とエンドツーエンドな自動化を推進する姿勢を示した。

製品に関する情報はこちら▶ https://jp.ext.hp.com/printers/digital-presses/indigo

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