DNP JCCLに出資しCO2分離回収事業を加速 燃焼系ガス対象の膜分離法装置を開発し2028年度に実証機製作へ

大日本印刷株式会社(DNP)は、株式会社JCCLが実施した資金調達に出資した。両社は、工場などから排出される燃焼系ガスを対象とした、膜分離法によるCO2分離回収技術の開発・事業化に向け、戦略的パートナーとして連携を強化する。

両社の技術を融合したCO2分離回収装置の開発

DNPが保有する精密塗工技術、評価・解析技術、生産設備の設計・製造技術と、JCCLが保有するCO2を選択的に透過する材料を組み合わせ、低コストかつ高効率なCO2分離回収装置を開発し、その社会実装を目指す。JCCLは、燃焼系ガスなどに含まれるCO2を選択的に透過させる材料を開発しており、DNPはその材料を精密塗工技術によって分離膜として形成し、モジュール化を行うとともに、評価・解析技術を活用した性能の最適化を進める。

DNPが有する生産設備の設計・製造技術も活用し、工場などから排出される燃焼系ガスの特性に応じたCO2分離回収装置を開発する。同装置に採用する膜分離法は、混合ガスに含まれる各成分の膜への透過しやすさの違いを利用して特定成分を分離する方法であり、装置の省スペース化や回収に要するエネルギーの低減を可能にする。

DNPグループ拠点での実証とGHG排出量削減の推進

DNPは「DNPグループ環境ビジョン2050」に基づき、自社拠点での事業活動に伴う温室効果ガス(GHG)排出量の実質ゼロを目指している。同提携を通じて、DNPグループの事業活動におけるCO2分離回収技術の活用可能性を検討し、GHG排出量削減を推進。実証を通じて技術・運用の知見を蓄積し、事業開発の加速につなげる。

また、回収したCO2の利活用に向けて企業や研究機関との連携を推進。CO2を資源として多様な製品・燃料に活用するカーボンリサイクル事業の創出にも取り組む。

2028年度までの実証機開発と循環型サービスの実現へ

DNPとJCCLは、2025年10月から燃焼系ガスを対象としたCO2分離回収事業での協業を進めてきた。今回の出資により技術開発と事業化を加速し、2028年度までにCO2分離回収装置の実証機を開発を目指す。

その後、同装置を大型化してDNPグループの製造拠点への導入を進め、実証・活用を通じて蓄積した成果をもとに、社外の企業へも展開する。将来的には、CO2分離回収装置の提供に加え、回収したCO2の利活用を含めた循環型サービスの実現を目指す。

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