製紙連 2021年紙・板紙内需は0.4%増を予測、商印需要の反動見込むも先行き不透明

日本製紙連合会はこのほど『2021年 紙・板紙内需試算報告』を発表した。

2020年の紙・板紙の内需はコロナ禍の影響を受けて減少ペースが加速し、前年に対し9.6%減と、リーマン・ショック直後の2009年(9.2%減)を上回るマイナス幅となった。グラフィック用紙が大幅減となり、パッケージング用紙についても包装用紙や白板紙を中心に減少した。

2021年はデジタル化等の構造要因による下押し圧力が継続。コロナ禍で2020年に極端に落ち込んだ商業印刷については反動増が見込まれるものの、不透明感も強いと分析している。一方、衛生意識の高まりによるタオル用紙の需要増といったプラス面や、脱プラスチックによる紙化の動きへの期待を指摘している。

紙・板紙合計は2,302万トンで前年に対し0.4%増を予測。用途別では、グラフィック用紙が0.8%減、パッケージング用紙が1.1%増、衛生用紙が1.0%増。紙・板紙合計として、11年ぶりのプラスを見込むも、前年の落ち込みに比べ増加幅は小さく、前々年比では9.2%減にとどまる。四半期別では、1-3月はマイナスだが、前年が低水準だった4-6月、7-9月はプラス、10-12月はほぼ前年並みと見込む。

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