モリサワ・リコーPFU・ダイナコムウェア・イワタ・シヤチハタ 「東京ゲームショウ2026」で合同企画開催、ゲーム表現を支える文字の魅力を訴求 4日間で総来場者数25万7642人来場、53の国・地域から1138社・団体が出展
一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は、9月17日から9月21日まで「東京ゲームショウ2026」(TGS2026)を開催した。台風25号の接近に伴い、9月21日の幕張メッセでのリアル開催は安全を最優先して終日中止となったが、9月17日から20日までの4日間、総来場者数は25万7642人に達した。30周年を迎えた今回は、53の国・地域から1138の企業・団体が出展した。
30周年のTGS2026、国際色と規模感をさらに拡大
TGS2026は「史上最長、遊びづくしの5DAYS」をテーマに開催された。家庭用ゲーム機、スマートデバイス、PC、VRまで、多様なプラットフォーム向けの新作タイトルが披露され、関連製品・サービス、最先端ソリューション、限定グッズなども多数展示された。出展数は53の国・地域から1138の企業・団体に達し、過去最多を更新した昨年を上回る規模となった。
ビジネスマッチングは過去最多の3673件
会期中は商談面でも動きが活発だった。ビジネスデイには「TGSビジネスマッチングシステム」を活用した商談が過去最多の3673件に達し、展示だけでなく実際のビジネス創出の場としての機能を強めた。
また、オンラインでは25本の公式番組を配信。YouTube、X、TwitchなどのTGS公式アカウントに加え、ニコニコ、中国向けのDouYu・bilibili、欧米向けのIGNとも連携し、会場に来場できない層にも広く情報を届けた。
フォントメーカー5社が「文字」の価値を訴求、競合超えた合同企画
TGS2026では、株式会社モリサワ、リコーPFUコンピューティング株式会社、ダイナコムウェア株式会社、株式会社イワタ、シヤチハタ株式会社の5社が、9月17日から18日にかけてのビジネスデイで、合同スタンプラリー企画「文字コレ! 推しフォントを探せ ~フォントメーカー5社合同スタンプラリー~」を実施した。
ゲームにおけるフォントは、単なる文字情報ではなく、タイトルロゴ、UI、世界観の構築を左右する表現要素である。今回の合同企画は、クリエイターや来場者に“文字を選ぶ楽しさ・見る面白さ”を体感してもらうことを狙ったもので、競合関係にあるメーカー同士が横断的に訴求する点でも意義深い取り組みとなった。
モリサワ
モリサワは、ゲームやアミューズメント機器向けにフォントをそのまま、またはアセット化して組み込める「ゲーム制作用フォントプラン」を紹介した。年間デバイスライセンスで、対象タイトル数の制限なく利用でき、提供書体数は約470書体に及ぶ。
あわせて、フォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」も訴求し、制作現場の継続的な書体運用を支える姿勢を示した。
リコーPFUコンピューティング
リコーPFUコンピューティングは、「ゲーム用フォントライセンス」を紹介した。ゲームソフトウェア内で単語や文章を表示する用途に加え、文字画像の組み込みやフォントファイルそのものの組み込みにも対応する。1タイトル1ライセンスで、OSやゲーム機本体などのプラットフォーム数、開発PC台数に制限がない点が特徴となっている。さらに、ゲーム関連の付属品や販促物などの成果物作成にも対応し、オプション契約により関連グッズで対価を得ることもできる。
ダイナコムウェア
ダイナコムウェアは、ゲーム業界で採用実績を持つダイナフォント(DynaFont)の中から、ゲームでの使用に適した書体や、ローカライズ案件に有効な欧文・中国語などの多言語フォントを中心に展示。また、ゲーム、映像、印刷、Webで利用できる年間ライセンス製品「DynaSmart V」も紹介した。また、「DynaSmart V」を契約中のユーザーを対象にゲーム作品への埋め込みを可能にする「DynaSmart V ゲーム拡張オプション」もあわせて提案し、メディアミックスを視野に入れた活用可能性を示した。
イワタ
イワタは、使いやすいゴシック・明朝からデザイン性の高いフォントまでを幅広く展示した。ゲームやアプリケーションの字幕、UIに使える「ゲームライセンス」は、タイトルごとの買い切り価格であるため、開発コストの見通しを立てやすい。加えて、多言語対応やオリジナル文字の作成にも対応する。
会場では、実際のゲーム画面を想定したレイアウトでフォントを試せる「フォントシミュレーター」も展示し、セリフ窓やシステム通知など多様なUIでの視認性を検証できることを示した。特徴的な書体としては、漫画家・弐瓶勉氏の多くの作品に登場する文字を原案・監修のもとで製品化した東亜重工製フォント「東亜重工」も紹介された。
シヤチハタ
シヤチハタは、株式会社白舟書体、株式会社昭和書体と共同運営する筆文字フォントサービス「J-Font.com」を紹介した。楷書体から、和風の世界観に合う太い毛筆、ホラー作品に適した質感のある筆書体まで、作品の雰囲気を支える個性豊かな書体群を訴求した。数多くのゲーム作品での採用実績を背景に、フォント埋め込みや海外販売、マルチプラットフォーム対応など幅広い用途で利用できる点を打ち出した。
さらに、エヴィクサー株式会社と提供する「SIGNED SOUND(音のしるし)」も紹介した。「SIGNED SOUND」は人の耳には知覚できない不可視・不可聴のしるしをコンテンツの音声に直接埋め込むことができる。
これを活用し、同社は音に合わせて光が変化する「音響連動ペンライト」や「音響連動アクスタ」などの推し活グッズを提案している。会場や配信の音に反応して一斉に光る体験は、ライブ会場の一体感を高めるだけでなく、ライブ配信やアーカイブ視聴でも同じ演出を共有できる。
ゲームという表現の総合芸術において、フォントはその世界観を形づくる重要な要素のひとつとなっている。競合5社が手を組んだ今回の合同企画は、その価値を来場者に体感してもらう好機となった。
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