日本HP 三菱ケミカルらが推進する循環型システム実現に向けた実証試験にHP Indigoが採用

この度、三菱ケミカルが、Jリーグサッカークラブのギラヴァンツ北九州や協力企業、学 校と連携して行う生分解性樹脂BioPBS(TM)を使用した紙コップを起点とする循環型シス テム実現に向けた実証試験において、紙コップの印刷にHP Indigoデジタル印刷ソリュー ションが採用された。

同実証試験で使われる紙コップ約6,500個分の紙面は、東和プロセスが「HP Indigo WS6600デジタル印刷機」で印刷した。

HPindigo_紙コップ
実証試験に使用される紙コップのサンプル画像。内側にはBioPBS(TM)が使用され、外側はHP エレクトロインキで印刷された生分解性紙コップ。

今回の実証試験は、ギラヴァンツ北九州が8月22日、28日に開催するサッカーイベント 「ギラヴァンツサマーフェスティバル2021」に、三菱ケミカルが開発した生分解性樹脂 BioPBS(TM)を使用した紙コップ約6,500個を提供される。

そこで使用された紙コップは回収され、 コンポスト設備で食品残渣物などと一緒に堆肥化する。出来上がった堆肥は地元の高校で 野菜の栽培に活用し、さらに収穫された野菜をスタジアムで販売するという、紙コップを起点 とした循環型システムの実証試験を行う。

三菱ケミカルのBioPBS(TM)は、植物由来の生分解性樹脂で、自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解されるため、自然環境への負荷が少ない樹脂素材。通常は耐水性のた めにポリエチレンでラミネート加工される紙コップの内側にBioPBS(TM)を用い、紙コップの 外側はHPエレクトロインキで印刷することで、高品質なフルカラーの紙コップがコンポス ト設備や土壌で分解可能になる。

今回採用された「HP Indigoエレクトロインキ」とMichelmanのプライマーは、欧州の堆 肥化試験規格EN 13432に準拠したコンポスト化ラベルおよび軟包装用印刷インキ(一定の 許容限度まで)として使用できることが、TUV Austria社により認定されている。また、印刷物は欧州の包装材および包装廃棄物指令(94/62 / EEC)と北米のASTM6400の要件に 準拠する。

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