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富士フイルム “BELIEVING IN PRINT つながる。流れる。広がる。新たな印刷ビジネスの魅力を、ここから。”をコンセプトにIGAS2022の出展~FUJIFILM Smart Factoryを体感

富士フイルム、富士フイルムビジネスイノベーション、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは10月7日、東京ミッドタウンの富士フイルム本社で開いた記者発表会で、“BELIEVING IN PRINT つながる。流れる。広がる。新たな印刷ビジネスの魅力を、ここから。”をブースコンセプトとするIGAS2022の出展内容を説明した。11月24日から28日までの5日間、東京ビッグサイトで開催されるIGAS2022では東3ホールに90小間のスペースで出展。“光の森”をイメージしたデザインのブースで来場者を迎える。(富士フイルム IGAS2022特設サイト

”光の森”をイメージした富士フイルムのブースイメージ

富士フイルムブースでは、“BELIEVING IN PRINT つながる。流れる。広がる。新たな印刷ビジネスの魅力を、ここから。”をコンセプトに、印刷会社が持続的に成長していくためのソリューションとして、生産基盤を強化する“スマートファクトリー化による最適な生産環境の構築”を提案する。

富士フイルムでは印刷業界の課題として、生活様式・働き方の変化に加え、労働人口が減少する中、一層高まる小ロット・多品種、超短納期化への要望に応える生産環境の構築と、自社の強みを活かした成長戦略を挙げている。これらの課題に対し、IGASではスマートファクトリーによる「最適な生産環境の構築」と、最適な生産環境で生み出された経営リソースの余力を活かした「各社の成長戦略」を訴求していく。

会場は「デジタルプレス」、「オフセット」、「ワークフロー」、「企画展示」の4つのゾーンと「プレゼンテーションステージ」、「ポストプレス」の2つのエリアで構成。自動化技術やIoTなどの活用によるシステムや工程、人、会社間のシームレスな連携と、スムーズかつ柔軟に仕事を流せる『FUJIFILM Smart Factory』を体験することができる。そのコンセプトは、①オフセット印刷とデジタル印刷の共存環境、②入稿から出荷までの全工程の一元管理フローであること、③あらゆるメーカーとフレキブルに連携が可能なこと。実際に富士フイルム、RMGT、ホリゾンジャパンの3社のブースをつなぎ、一つの大きな印刷会社に見立てたスマートファクトリーの実践的なデモンストレーションを披露するとともに、富士フイルムユーザーの成長戦略の事例として多彩なサンプルを展示する。

メインプレゼンテーションエリアでは、『FUJIFILM Smart Factory』について2部構成でプレゼンする。第1部では、富士フイルムが提案する最適生産の考え方やスマートファクトリーのコンセプト、その要となる統合型ワークフローシステムの概要を説明。第2部では、富士フイルムブースとリョービMHIグラフィックテクノロジー(RMGT)ブース、ホリゾンブースをつなぎ、『FUJIFILM Smart Factory』の具体例を再現する。ライブデモを交えて、オフセット印刷/デジタル印刷、様々なメーカーのデバイスが共存し、全工程が見える化・一元管理された、オープンでフレキシブルな生産工程の一例を体感できる。

実演では“デジタルプレス~無線綴じ製本ライン”として、世界初となる乾式トナー方式のB2サイズ枚葉デジタルプレス『Revoria Press TM B2(仮称)』で出力した印刷物を、AGV(自動搬送ロボット)でホリゾンブースに搬送し、無線綴じ後加工機までの自動化ラインを披露。また、デジタルプレス用にプリプレス処理されたデータを、カラープロダクションプリンター『Revoria Press TM PC1120』で出力。AGVで無線綴じ後加工機へ搬送し、製本加工から協働ロボットによる仕分けまでの自動化ラインを実演する。

世界初となる乾式トナー方式のB2サイズ枚葉デジタルプレス『Revoria Press B2(仮称)』を展示

  “圧着ダイレクトメール”の実現ではデジタルプレスの特徴を活かしたバリアブルや加飾された販促効果の高いDMを、今回、新たに技術発表する『圧着トナー』と併せて紹介。その他にも、参考展示のB2サイズ枚葉型インクジェットデジタルプレス『Jet Press 750HS』による5400回転/時の高速出力や、RMGTブースでの刷版現場の自動化を実演する。

企画展示ゾーンでは「印刷ビジネス魅力を、ここから」のブースコンセプトに則し、来場者に企業成長のヒントを提供。「自社の強みを活かした新たな価値提供」、「柔軟な発想で生み出した独創的な印刷物」など、富士フイルムユーザーが実際に手掛けた様々な事例を展示する。担当スタッフと意見交換しながら、今後の事業戦略の方向性や印刷ビジネスの新しい可能性を見出すスペースとなる。

富士フイルムのブース全体は“光の森”をイメージし、印刷業界のもう一つの課題である「環境」を意識して設計されている。富士フイルムのイメージカラーであるグリーンが、カワセミが棲む森を表現しつつ、ブースの部材には紙管や廃パレット、梱包段ボールなど印刷工場の廃材を活用する。

【出展製品】

〇ワークフローゾーン

富士フイルムが考えるオフセット印刷・デジタル印刷を統合した最適な生産環境を実現するスマートファクトリーを提案。『Revoria One Production Cockpit』を中心に、利益を生み出す最適な生産フローを紹介する。また、今回はRMGTブースとホリゾンブースにも「Production Cockpit」を繋げ、オフセット印刷機や後加工機も含めた印刷工程全体をマネジメントする生産管理システムを体感することができる。

▽Revoria OneTM Production Cockpit
印刷会社のSmart Factory化を支援し、生産工程を変革する統合型ワークフローソフトウェア。富士フイルムブースだけでなく、RMGTブース、ホリゾンブースと連携し、それぞれのブースで生産計画や進捗状況を把握できる。各ブースに設置するデジタルプレス・印刷機や後加工機と、搬送AGVや仕分けロボットなど、自動化ラインを構成する全ての機器の稼働状況を一元管理するデモンストレーションを行う。

▽Revoria OneTM Prepress(仮称)
デジタル印刷フローを効率化するプリプレス工程の自動化ソフトウェア。従来人手で処理してきた複数の後工程を簡素化や自動化することでオペレーターの負荷を軽減する。会場ではデジタルプレスゾーンで面付処理、後加工機用のバーコードを配置したPDF作成を実演する。技術展示。

▽tilia Phoenix
PhoenixはPOP/チラシ/パッケージ/アクリル/シール・ラベルなど幅広い分野で利用可能な「自動レイアウト&プランニングソフト」。ブースコーナーでは、MIS(経営情報システム)の受注情報と連携して、オフセットとデジタルの最適な振分けをコストベースでシミュレーションするツールとして紹介する。印刷会社に導入されている様々な設備の中で、印刷コストや後工程、納期・配送先などを考慮した時、そのジョブにとって最適な生産方法を瞬時に導き出すデモンストレーションを行う。

▽FormMagic5
FormMagicは高機能バリアブル印刷ソフト。自動組版機能でバリアブルデータの作成を省人化できるだけでなく、グラフ、バーコード、表、イメージバリアブルなどの多彩な表現力で、バリアブル印刷提案の増力化に貢献する。会場ではデモを通して、圧着DMを題材にバリアブルデータ作成の実機デモの他、DMとネットの連携事例などを紹介。

▽最適生産ソリューション オフセット印刷とデジタル印刷の「最適運用ポリシー」を探る富士フイルムメソッド「ジョブ分析」
特刷工程では、様々な改善を繰り返して現在の仕事の進め方に至っているが、利益を残す生産改革では、人員効率・設備効率・コスト効率が重要。そして効率化を実現するには、時間の扱いが重要な成功要因となることが分かってきた。富士フイルム独自開発の分析手法では現状を見える化し、対話を通じて日常知らず知らずのうちに費消している経営資源の最適な運用を探っていく。

〇デジタルプレスゾーン

IGASで初披露の『Revoria Press B2(仮称)』、新しく圧着トナーを搭載した『Revoria Press PC1120』、さらなる高生産性を実現する『Jet Press750S高速化モデル』など、印刷会社の課題に合わせた富士フイルム・デジタルプレスの幅広いラインナップを紹介。また、Revoriaシリーズではホリゾン後加工機との連携により、印刷から配送までの自動化を実機で実演。豊富なサンプルと共に実際の品質、耐久性、生産性を確認することができる。

▽JetPress750S高速化モデル
国内初展示。圧倒的な高画質を実現する3600回転の標準モードに加え、B2インクジェットとしては世界最速となる5400回転の高速モードを実装した。会場では国内外のJetPress導入顧客サンプル展示や実例化の紹介と合わせて、実機による両モードでのデモンストレーションを通じて、オフセット印刷の代替が可能なデジタル印刷機を体感できる。

▽Revoria PressTM B2(仮称)
世界初、乾式トナー技術を採用し、自動両面印刷機能を備えたB2サイズ枚葉デジタルプレスを技術展示として初披露する。用紙汎用性に優れた乾式トナー技術を採用することで、様々なメディアを活用したアプリケーションを柔軟に出力し、さらにスキルレスな操作性を実現する。会場ではホリゾンと連携し、デジタル市場へ新風を送り込むB2デジタルプレスによるフォトブックの自動化事例を紹介。

▽Revoria PressTM PC1120
高い生産性と高画質を両立し、ビジネスの可能性を広げる1パス6色のデジタルプレスを展示。自動化ラインを実現するSmart Factoryのデモンストレーションに加え、世界初となる圧着トナー(仮称)を技術展示し、デモンストレーションとサンプルによりダイレクトメールの作成工程の変革を訴求する。特殊色のデザイン作業を効率化するプリントサーバー、工数削減や品質を担保する検査装置機能を技術展示する。

〇オフセットゾーン

オフセット印刷とデジタルプレスの共存による効果を最大限に発揮するには、オフセット印刷の最適化や、印刷品質の維持管理も重要。ゾーンではRMGT社ブースとタイアップし、視認性を大幅に改善させた新無処理版『SUPERIA ZX』や、『刷版工程自動化ソリューション』の効果を紹介する。また、オフセット印刷とデジタル印刷の共存に必要不可欠な品質管理ソリューション『GA Smile Navi』も紹介。

▽SUPERIA ZX
全方位に進化した次世代無処理プレートで、 「より鮮明に」「より早く」「より強く」を実現する。

▽Prepress Factory Automation
刷版工程は未だ人手を要する作業が多く残っている。Prepress Factory Automationはこのような課題を解決し、自動化・省人化をサポートするソリューション。会場では、協業メーカーとともに、実機の実演で自動化の一例を紹介する。

▽GA Smile Navi
印刷品質について、「色が合っている」というだけではなく、「印刷基本品質」という新たな考え方を取り入れ、いかに効率よく生産するかという点に着目。富士フイルムが長年培ってきた印刷診断技術によって、印刷の客観的な評価と、印刷品質の潜在課題の見える化が可能となった。会場では、製品紹介の他に印刷品質の見える化・定量化の具体例として、印刷物と印刷診断報告書を展示する。

【コメント要旨】

富士フイルム
グラフィックコミュニケーション事業部長 下坂裕昭 氏

2019年から世界中の社会経済活動に多大な閉塞感をもたらしてきたコロナ禍も、少しずつ収束の兆しが見え始め、昨年までは“バーチャル”が主体だったコミュニケーションもようやく“リアル”なステージに戻ってきた。今回のIGASが、関係各位の皆さまの尽力でリアルな展示会として無事に日本で開催されること、そこに出展できるということを本当に嬉しく思う。

当社はこれまでDXを活用してお客様の生産工程、業態変革をサポートする『Add Value from DX』を推進してきている。今回のIGASで掲げたキーメッセージは「つながる」「流れる」「広がる」。このメッセージに私どもは、システムや工程、人や会社がシームレスにつながり、ジョブやデータがスムーズに流れ、印刷ビジネスが大きく広がっていく姿をイメージしている。最小限の工数と時間で最大限の生産性を得るには、どんな自動化・最適化(スマートファクトリー化)があり得るか。それがどのように、印刷会社の皆様の成長、クライアントの成長につながっていくか。その事例やヒントを提示させて頂く。

昨年の7月に富士フイルムと富士フイルムビジネスイノベーションの印刷関連事業を統合した。これによりオフセットからゼログラフィーとインクジェットの両面の技術でデジタル印刷を幅広くカバーする製品ポートフォリオを揃えてきた。今回も新しい無処理のプレートやゼログラフィーのプリンター等で極めて強力な新製品を発表する。さらに印刷会社をはじめとする多様な業態のお客様にワンストップでソリューションをご提供できる強力な新体制を整えてきている。この当社のユニークな技術や製品の拡がり、多くのお客様との繋がりがあって、まさに印刷のお客様に「つながる」「流れる」「広がる」新たな価値をご提供できるものと信じている。

富士フイルムビジネスイノベーション
執行役員 グラフィックコミュニケーション事業本部長 木田裕士 氏

様々なお客様先に訪問すると、お客様が抱える課題は多様化するとともに、ますます複雑さが増していることを実感する。私たちは、「柔軟性に富む働き方への対応」「環境に配慮した魅力的な印刷物制作のサポート」、そして「最適な生産環境の構築」など、お客様が抱える様々な課題を正しく認識し、解決につながる新たな提供価値の創出(ビジネスモデル変革)を主眼に「Add Value from DX」を推進している。ブースのテーマ「Believing in Print(つながる・ながれる・ひろがる)」に沿うと、「スマートファクトリー化(自動化でつなげる)」「工程変革(効率化でながれる)」「スキルレス化(働き方変革で価値をひろげる)」を中心に、入稿・印刷・後加工とそれぞれの工程間をも自動化でつなぐことで最適な生産環境をご提案する。

具体的には、生産工程の見える化を実現する「Revoria One Production Cockpit」を核に、個々のお客様の環境や人員、ジョブの内容に応じて、オフセット印刷やデジタルプレスの併用、後加工機はもちろん、搬送や仕分など、これまで難しかった各工程間の継ぎ目までも含めて一元管理できる「真の統合ワークフロー」によるスマートファクトリーを構築するということ。Smart Factoryや統合ワークフローは、決して一部の大きな生産キャパシティを持つ工場や人員を抱える企業のソリューションではない。他社とのアライアンスや協業体制を強化し、最先端のIT技術を活用することで、様々なレベルでより実践的な自動化・省人化を図るとともに、個々のお客様に飛躍的な生産性向上をもたらす最適な生産環境をご提案していく。

また、オフセット印刷機とデジタルプレスを統合したワークフローを構成するデバイスの一つとして、特にご注目いただきたいのが最新鋭のデジタルプレス。オフセット印刷機との併用を試みた場合、デジタルプレスの選択肢がボトルネックになっていた。そこで当社では現在、オフィス複合機のような操作性、そして用紙汎用性に優れる「B2サイズのドライトナー機」の開発を進めており、今回のIGAS 2022で「Revoria Press B2(仮称)」としていち早く技術展示を行う。

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ
代表取締役社長 山田周一郎 氏

昨今の印刷業界は、社会全体のデジタル化の急伸、またコロナ禍を通じての多様化する働き方やライフスタイルの変化が進みました。印刷製品においてもこの流れは例外でなく「小ロット・多品種」等のニーズがさらに進んでいる。また、深刻化する人手不足への対応も急務となっている。

こうした市場環境でも企業が成長するために、売上や利益の向上に取り組む印刷会社様も多いと思うが、先行きが見通せない市況下では、まず足元の生産環境を最適化し、利益を生み出す効率的な生産体制を構築することが重要になってきている。

弊社は昨年来、オフセット印刷とデジタルプレスの共存により最適な生産環境を構築する「最適生産ソリューション」の提案活動を展開してきた。最新のデジタルプレスは印刷品質、安定性、堅牢性が向上したことで、生産設備として実用的な性能を備えている。これによりオフセット印刷とデジタルプレス、それぞれの特徴を活かしたハイブリットでの運用が可能となってきた。

中ロット以上の印刷は、以前としてオフセット印刷が効率的であり、引き続き当面は印刷会社様の売上の柱になると思う。一方で小ロットの印刷はデジタルプレスが効率的であるだけでなく、消費者ごとのニーズに合わせたバリアブル印刷といった、付加価値の高い印刷を提供することが可能となる。

私どもが進めている「最適生産ソリューション」は、実際の仕事内容や設備の稼働状況を富士フイルム独自の手法で分析し、お客様ごとに最適なデジタルプレスの運用ルールをご提案することで、オフセット印刷とデジタルプレスの長所を活かしつつ、生産工程全体でより効率的な環境を構築する取り組み。今後もこの活動を通じ、お客様の課題解決のお手伝いを一層拡大させていく。

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