コニカミノルタジャパン 学校教育向けソリューションtomoLinks「先生×AIアシスト AIダッシュボード」詳細機能発表 京都市の小中学校での試行運用も決定

コニカミノルタジャパン株式会社は、学校教育向けソリューション「tomoLinks(トモリンクス)」で2026年度中に提供開始を予定している「先生×AIアシスト AIダッシュボード」の詳細機能を発表した。また、京都市教育委員会より「教育データ利活用に向けた教育ダッシュボードの試行業務」を受託し、京都市内の一部小中学校で同ダッシュボードの試行運用を実施する。

生成AIが教員の「気づき」と「行動」を支援

「先生×AIアシスト AIダッシュボード」は、教員の業務負担軽減と教育データを活用した児童生徒への個別支援の両立を目指して開発された。
ICTを活用した教育の普及を図る文部科学省の取り組み「GIGAスクール構想」の進展により、現在の学校現場では多様な教育データが蓄積されている。一方、学習系・校務系・行政系といった各システムが分断しており、教員の多忙な業務の中でこれらを集約・分析・活用するのは容易なことではない。とりわけ、従来のようにモニタリング項目を並べただけのダッシュボードでは、「どこをどう見て、どう判断すればよいか」がわからず、結果として活用が進まないという課題があった。

同ダッシュボードは、学校現場に散在するあらゆる教育データを統合して可視化するにとどまらず、生成AIによる分析を通じて「見るべきポイント」と「取るべき行動」まで提示する。これによって、経験差やデータ分析の知識・スキルの有無にかかわらず、すべての教員が適切な「気づき」を得て、声かけや面談といった「次の行動」を支援する。
何に注目すべきかを明確に示し、グラフなどの可視化データはあくまで気づきを補完する位置づけとすることで、日常的に数分の確認で無理なく運用できる点を特長としている。また、データ分析の負担についても大幅に削減し、教員が児童生徒と向き合う本来の教育活動に専念できる環境を実現する。

「先生×AIアシスト AIダッシュボード」を活用した行動フロー

 

AIダッシュボードの機能例

①気づきカード:見落としがちな変化や兆候を自動検知・提示して適切な見取りを支援

「気づきカード」は、出欠や学習状況、心の状態など、学校現場に散在するあらゆる教育データを生成AIが統合して分析し、注意が必要な状況を自動で検知して提示する機能。児童生徒の見落としがちな変化や兆候を早期に捉え、「気づき」の根拠やアクションの提案、対応の優先度とともに提示することで、教員が短時間で状況を把握し、迅速な対応につなげることを支援する。
「tomoLinks」以外のサービスとの連携や、学校や教育委員会ごとの方針・マニュアルに沿ったアクションの提案も可能。学校・自治体ごとの実情に合わせた適切な見取りと次の行動を後押しする。

児童生徒の変化や兆候を生成をAI が検知して提示する「気づきカード」のイメージ

②データ可視化機能:一人ひとりの状況やクラス全体の傾向を正確に把握
「データ可視化機能」は、散在する教育データを一画面に集約し、グラフや表を用いてわかりやすく表示する。個人の出欠・学習状況や心の状態、端末利用状況などを確認できる「ひとりビュー」と、クラスや学校全体の傾向を把握する「みんなビュー」を備える。「ひとりビュー」は「気づきカード」と連携しており、注意が必要と提示された児童生徒の詳細をすぐに確認することが可能。あくまで「気づき」の背景理解を支えるものとして、教員は必要な場合のみこれらのデータを確認し、報告資料の作成や面談の準備、保護者への連絡の判断などに活用することができる。

③AIチャット機能:状況の深掘りを伴走
「AIチャット機能」は、画面に表示されている内容について、自然言語で生成AIに質問・相談ができる対話機能。「気づきカード」「ひとりビュー」「みんなビュー」のいずれの画面からでも利用でき、表示中の画面の情報を生成AIが自動的に把握して回答する。教員は「この生徒の最近の傾向は?」「クラス全体の特徴を教えて」のように質問するだけで、分析やデータ探索に時間をかけることなく必要な情報を得ることができる。業務負担の軽減と適切な見取りや指導改善に寄与する。

京都市教育委員会と連携したデータ利活用の試行

京都市は、教育データを活用した学びの質向上や指導改善、校務改善を検討する中で、生成AIを活用した教育ダッシュボードの重要性を認識するようになった。そこで、AIや教育データ活用に関する実証を2023年度から継続的に実施していたコニカミノルタジャパンの同ダッシュボードが評価され、京都市内の一部小中学校での試行運用が決定した。
同取り組みでは、生成AIを活用したプッシュ型の通知などが教員の専門的な見立てを支え、授業改善や早期支援、校務負担軽減にどのように寄与するかを検証する。また、安全管理措置やデータ連携の在り方についても実証が行われる見通しとなっている。

◆京都市教育委員会コメント
GIGAスクール構想の進展により学習履歴や出欠情報等、児童生徒の教育データはデジタルとして蓄積されつつある一方で、本市では、各種システムに分散して管理されているため、教職員が日常業務の中で横断的に活用することは容易ではありません。また、データを統合し可視化するだけでは、教員の時間的制約からも、蓄積されたデータを十分に活用することが困難なことが考えられます。こうした状況を踏まえ、本市では、教育データを統合・可視化するとともに、教職員が児童生徒の状況を迅速に把握し、見立てや支援につなげられる「教育ダッシュボード」の試行に取り組みます。
本試行では、生成AIを活用し、教育データに基づいた「気づき」(プッシュ型通知等)を提示することで、教員の専門的な見立てを支える補助として、授業改善や早期支援、校務負担の軽減にどのように寄与し得るかを検証します。あわせて、個人情報の取扱いを含む安全管理措置や、異なる事業者のシステム・ツール間でのデータ連携の在り方を検証するなど、実証を通じて得られる知見を整理してまいります。

▶「tomoLinks」公式サイト:https://tomolinks.konicaminolta.jp/

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