ホリゾンとコニカミノルタ、印刷・後加工工程の自動化で業務提携~Horizon Smart Factory 2026でワークフロー連携を実演
ホリゾン・インターナショナル(以下、ホリゾン)とコニカミノルタは、デジタル印刷から後加工までの生産工程をつなぎ、印刷現場の自動化・省力化を進めるため、両社のソリューションを連携した新たな生産ワークフローの構築に取り組む業務提携契約を締結した。
印刷業界では、小ロット・多品種化や短納期化が進む一方、人材不足への対応と生産性の向上が大きな課題となっている。デジタル印刷機や後加工機は、それぞれ単体で機能の自動化が進んでいるが、さらなる生産性向上には、個々の設備の自動化にとどまらず、印刷、搬送、後加工の各工程をデータでつなぎ、生産全体を最適化することが重要になっている。
今回の提携では、ホリゾンの製本ワークフローシステム「iCE LiNK」と、コニカミノルタの印刷ワークフローソリューション「AccurioPro Flux」をJDFで連携させる。これによりジョブ情報や後加工指示、印刷工程の進捗情報を活用し、印刷から搬送、後加工までをつなぐ一連の生産フローの実現を目指す。
「AccurioPro Flux」は、プロダクションプリント向けの印刷ワークフローソフトウェア。面付けや印刷データの編集・準備、ジョブの管理と進捗の追跡、繰り返し作業の自動化などにより、印刷前工程の効率化を支援する。APIなどによるシステム連携機能も備え、MIS(印刷業向け生産管理システム)やWeb to Printなどの外部システムとジョブ情報を双方向でやり取りできる。
「iCE LiNK」は、印刷・後加工工程のジョブ情報を一元的につなぎ、生産進捗の可視化や後加工機器との連携を担う製本ワークフローシステム。JDFなどの標準的なジョブ情報を活用し、印刷から後加工までの効率的な生産フローの構築を支える。両社のソフトウェアを連携させ、印刷ジョブの管理、面付け、後加工に必要なJDF情報などを活用することで、印刷工程と後加工工程をデジタルで接続する。
今回の業務提携では、印刷完了などの工程情報を次工程への“合図”として活用し、印刷物の搬送から後加工への受け渡しまでを含めた生産工程全体の自動化を検討している。印刷の後で後加工の準備を始める従来の工程から、印刷の前に後加工の準備を整え、印刷完了後に速やかに次工程へ移行できるワークフローを目指す。工程間の待ち時間や、人手による情報の受け渡し・運搬作業が減ることで、オペレーターが付加価値の高い作業に集中でき、限られた人員でも安定した生産を続けやすくなる。
ソフトウェアの連携に加え、工程間の搬送についても検討を進める。例えば、ホリゾンのAMR(自律走行搬送ロボット)などの自律搬送技術とハンドリフターを、コニカミノルタの大容量スタッカー「LS-507」と組み合わせ、印刷機から排出された印刷物を次の後加工工程へ自動的に搬送する。生産ジョブの進行状況と連動させることで、人による運搬作業を削減するとともに、設備配置や生産内容の変化にも対応しやすい柔軟な自動化を目指す。
両社は、2026年10月28日から30日までHorizon Innovation Park(滋賀県高島市)で開催の「Horizon Smart Factory 2026」でこうした連携の具体的な取り組みを紹介。両社のワークフローを連携させた生産フローを実機で公開するのは初めてで、コニカミノルタのデジタル印刷機「AccurioPress C14010S」と「AccurioPro Flux」、ホリゾンの「iCE LiNK」および後加工システムを組み合わせて披露する。
会場では、コニカミノルタのデジタル印刷機「AccurioPress C8100」とホリゾンの無線綴じ機「BQ-300」をロボットアームでつないだ「プリンターインライン ロボタイズ無線綴じシステム」も展示。新製品の「AccurioPress C8100」は、印刷状況を検知しながら設定を自動で更新する自律印刷機能「The Intelligent Press」を搭載する。印刷した用紙からブックブロックを生成し、ロボットアームが無線綴じ機へ自動で投入することで、印刷から製本までを一連の流れでつなぎ、小ロットの冊子生産における段取りや運搬の手間を減らす。
提供形態については、ソリューションとして個別に構築するのではなく、導入しやすいパッケージでの提供を予定している。製品化と販売・保守の体制は、両社で検討を進める。
【コメント】
コニカミノルタ 執行役員 プロフェッショナルプリント事業本部長 中嶋清次氏
「印刷現場では熟練人材の不足と小ロット化が進み、後加工を含む工程全体の生産性が課題になっています。コニカミノルタは、印刷状況を検知・判断・適応する『The Intelligent Press』のコンセプトのもと、オペレーターの経験やスキルへの依存を抑え、安定した品質と高い生産性を両立させる印刷工程の自律化を進めてまいりました。ホリゾンとの業務提携により、その考え方を印刷から搬送、後加工までの工程全体へと広げ、止まらない生産の実現に貢献してまいります」
ホリゾン・インターナショナル 代表取締役社長 衣川竜二氏
「印刷と後加工の間には、ジョブ情報の受け渡しや次工程の機器選択、セット替えの段取りなど、今なお人が介在する部分が多く残っています。ホリゾンは、全体最適を目指すワークフローシステム『iCE LiNK』を通じて、こうした工程間をシームレスにつなぐ取り組みを進めてきました。コニカミノルタとの業務提携により、印刷から最終仕上げまでをデータでつなぎ、データ分析を通じた生産性向上と、より柔軟な生産環境の実現に貢献してまいります」
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