設楽印刷機材 CleverPress発売20周年で記念式典

式典で握手を交わす設楽印刷機材の設楽社長(左)とコニカミノルッタジャパンの原口社長
式典で握手を交わす設楽印刷機材の設楽社長(左)とコニカミノルタジャパンの原口社長

設楽印刷機材は6月24日、東京都港区のコニカミノルタジャパンでオンデマンド印刷機「CleverPress」(クレバープレス)の発売20周年記念式典を開催した。式典はコニカミノルタジャパンの原口淳社長から設楽誠一社長に感謝状、設楽守廣副社長に記念品が贈呈され、オンデマンド印刷機の普及・発展に貢献した功績を称えた。

クレバープレスは1999年4月にコニカビジネスマシンとの共同開発により販売を開始。重合トナーのクレバープレスEX、カラークレバープレスシリーズなど革新的なオンデマンド印刷機を次々と発表し、モノクロ機8機種、カラークレバープレス12機種を販売し、4月に発売20周年を迎えた。

クレバープレス発売20周年式典には設楽印刷機材から設楽誠一社長、設楽守廣副社長、設楽剛史専務、見友信一常務、設楽哲也取締役、山田潤執行役員、コニカミノルタジャパンから原口淳社長、大須賀健副社長、須田徹上席執行役員情報機器事業本部 PPG営業統括部長、荒井純一特別顧問、岡本正行PPG東日本統括部長ら同社役員が出席した。

設楽社長はクレバープレス開発のきっかけ、販売開始から全国行脚の啓蒙活動、オンデマンド印刷市場の開拓を振り返るとともに、「多品種・小ロットの印刷方式を身近にしたい、新しい市場を掘り起こして顕在化したい、無版印刷のバリアブル印刷も目指したいということが開発のきっかけだった。コニカミノルタビジネスマシンに将来の印刷の新しい業態、新しいマーケットの方向をお話したところ快諾をいただき、最新のオンデマンド印刷機の開発を共同で開発を進めた。当時はMacやWindowsの環境となり、オンデマンド印刷やCTPに繋げるということも視野にと共同で開発を進めた。截ち落としやドブといった印刷の規格をプリンターの機能として提案させていただいた」とクレバープレス誕生の経緯を紹介した。

設楽守廣副社長(左)に記念品が贈呈された
設楽守廣副社長(左)に記念品が贈呈された

さらに製品名のクレバープレスについて「クレバーは『賢い商品』という意味を持ち、プレスは『印刷機』ということから社内で使われるプリンターと違う位置付のオンデマンド印刷機という製品名にした。当社は印刷機材商社という立場から、将来の印刷産業はどうあるべきかをお客様に提案し続けている。今年で創業65周年を迎え、創業者の設楽宗平はいつも印刷業界の将来を考え、オフセット輪転機を日本の印刷業界に普及させるために、『こうした機械を作ってもらえないだろうか』と印刷業界の将来を共有化しようと提案した。クレバープレスは今でこそオンデマンド印刷機が当たり前になっているが、複写機を印刷機にするということを理解してもらうためには相当時間がかかった。スタート当初は啓蒙のために北海道から九州全国行脚をした。発表から3年後の2002年にはクレバープレスEXが発表され、世界に先駆けて重合トナーが開発され、ハーフトーンや写真が高品質に再現されるようになった。2002年には販売代理店の全国網を作り、2009年にクレバープレス発売10周年式典、20周年式典を迎え、これまでモノクロ8機種、カラー機を12機種、計20機種を販売してきた」と成果を強調した。

設楽社長は「クレバープレスはオンデマンドという言葉が無かった時に多品種・小ロットの時代を作ってきた。現在の印刷業界は第四次産業革命、インダストリー4.0、AI、IOTの進展、さらに人手不足、紙の値上げ、働き方改革など新しい環境への対応が求められている。インダストリー4.0、第四次産業革命、スマートファクトリーへと進む中で。印刷の在り方も大きく変わることが予想される。その先にあるAI機能を持ったプリントオンデマンド印刷機を開発していきたい。印刷は転換点の時代を迎え、変化はビジネスチャンスであり、コニカミノルタジャパンさんと手を取り合って、クレバープレスのさらなる発展に期待を寄せていただきたい」と今後の方向を述べた。

コニカミノルタジャパンの原口淳社長は「クレバープレスが登場した1990年代は複合機のデジタル化時代の幕開けだった。プリンターの複合化、カラー化、社内印刷化という三つの課題に取り組んでいた時に設楽印刷機材さんが複合機の最新モデルである7060を印刷機として販売したいという衝撃的な提案を受けた。1999年にクレバープレスを商品化し、発案から商品化、全国の営業ルートまで事業化を一緒になって進めてきた。デジタルマーケティングが今後の潮流となり、デタルマーケティングと印刷の付加価値化をさらに進める。印刷の未来をつくるというスローガンを。設楽印刷機材様と共に歩み、印刷業界の革新と発展に寄与していきたい」とお祝いの言葉を述べた。

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