印刷業界ニュース ニュープリネット

Ferture特集記事

=環境印刷ソリューション=
【事例 ビジネスモデル】エンジュ
プロセスフリープレートに完全移行
環境対策とコスト削減をより高次元に

main

2016.8.10

斎藤社長

斎藤社長

社員が安心できる環境目指す

株式会社エンジュ(新潟県新発田市)は、コダックのプロセスフリープレート「Sonora XJ」を導入し、環境対応とコスト削減を実現した。7月20日、コダックとDICグラフィックスの協力でオープンハウス「オフセット印刷の新たな展開 Live at the PRINTING ENJU~作業の効率化と環境対応のご提案~」を開き、導入の経緯を説明するとともに、印刷デモでその効果を実証した。
同社は1934年、広聞社として印刷出版事業を開始。以来、地元新潟県を中心にビジネスを広げ、現在は東京にも営業所を持っている。主力設備は菊全寸延4色機(LED-UV搭載/RMGT製)、菊半裁寸延4色機(反転機能付)、菊全2色機、菊四裁1色機(ナンバーリング・ミシン付可)、B3判輪転機(KOMORI製)。商業印刷をはじめ、ページ物、厚物など幅広い需要に応えている。

立ち上がり数枚目から濃度が上がる

立ち上がり数枚目から濃度が上がる

同社の斎藤節社長は、「これまでコスト削減と環境対策に取り組んできた。例えば、用紙のコストを削減しようとシートスリッターを導入し、社内で巻紙から板紙ができるようにした」と、受注拡大と並行してコストの削減を進めている。一方、「気になる部分が化学薬品を使うCTPの工程だった。社員が安心して働ける環境づくりは重要」と、環境や労務の視点からも現像液、廃液が次の課題として浮上していた。

現像機を完全撤去
全ての印刷をSonora XJで

高いUV適性を持つコダックのSonora XJの特徴はネガプレートでありながら高感度の「単層構造」。通常のプレートは版面が酸化しないよう版面にPVAといわれる酸素遮断層を塗布する。現像有りのプレートの場合、PVAは水溶性なので、現像液で溶けだして残らない。しかし、印刷機上で現像処理を行うプロセスフリーのプレートでPVAを使うと、印刷機や資材に悪影響を及ぼす。単層構造はPVAの影響が全くない。また、Sonora XJの感度は150mj/㎠で、120mj/㎠の通常のプレートとほとんど同等。これにより、コダックのプレートセッターであれば、ほとんど現像有のプレートと変わらない出力スピードが実現する。

Sonora XJの運用に高い関心が寄せられたオープンハウス

Sonora XJの運用に高い関心が寄せられたオープンハウス

同社がSonora XJを採用したのが今年初め。テストの結果、「これならいける」との確信を得て、4月にCTPセッターの「Magnus 800」(マルチカセット)から自動現像機を取り外してオフライン化し、6月には完全に撤去した。今ではすべての印刷機でSonora XJに切り替わった。導入後の効果について、同社生産管理部の小野正明次長氏は、「現像液の管理と自現機のメンテナンスが不要になったことは大きい。3ヵ月に1度の現像機の清掃の負担、現像機のローダー等の不具合から解消された」と述べる。現場からは“もう元には戻れない”との声が上がっており、その効果を実感している。品質に関しても、現像工程がなくなったことで版の画像形成時の変動要因が取り除かれ、網点がシャープになった。生産性も全く気にならず、むしろ現像の時間がない分、体感的に版の生産性は上がった。UV適性に関しては、「当初、耐刷性が心配だったが、5万枚刷っても網点抜けがなかった。現場はもっといけると手ごたえを感じている」と全く問題がない。
(続きは『デジタル・メディアソリューションズ2016』に掲載)

〔問合先〕
株式会社エンジュ
新潟県新発田市佐々木2362-8
TEL:0254-21-5288
http://www.enju.co.jp/
コダック合同会社
TEL:03-6837-7285
http://wwwjp.kodak.com/