第33回東京小森会・関東甲信越小森会総会 真価を問う「真の価値創造」への挑戦、274人が参集し最新の経営情報を共有
KOMORI印刷機のユーザーで構成される「第33回東京小森会・関東甲信越小森会総会」が10月23日、東京都江東区・ホテルイースト21にて開催され、KOMORI印刷機ユーザー274名が参集した。本年度の統一テーマとする「真価~小森会は真の価値創造を目指します~」をテーマとする2026年度事業計画および役員人事が承認され、新たな節目を迎えた。
冒頭、東京小森会の福田浩志代表世話人((株)ウエマツ代表取締役社長)が登壇し「30年ぶりに金利が存在感を取り戻した経済環境の中で高コストプッシュ型インフレと景気上昇、需要増が重なり、儲かっている業界が金利を誘導している」と指摘。「私たちはプッシュ型インフレの中にあるが、お客様は儲かっている。だからこそ価格転嫁が可能であり、経営判断の幅が広がる」と述べ、印刷会社が持つべき視点を示した。最後に「小森会は経営の知恵を持ち寄る場である。ここで得たヒントを持ち帰り、各社の経営に活かしてほしい」と呼びかけ、会の存在意義を強調した。
続いて挨拶した堆誠一郎会長(宝印刷㈱会長)は、AI技術が産業構造を変革する中心にあると指摘。「AIをどう使い、どう経営に取り込むかが未来を左右する。本日の講演から未来に勝ち残るヒントを得て、行動に移すことで新しい扉が開く」と述べ、小森会の共通テーマである「真の価値創造」に触れ、「講演や交流を通じて得られる知見は、価値創造を考える上で大きな学びとなる」と語り、小森会の役割を改めて位置づけた。
続いて登壇した小森善治名誉会長は、KOMORIの長年の悲願であった米ドル紙幣印刷機の採用について言及した。来年に機械搬入が行われ、2028年から米ドル紙幣の印刷がKOMORI機で開始される予定であることを報告。「私たちにとって誇らしい出来事であり、KOMORIの技術力が世界に認められた証左である」と述べたるとともに、「KOMORIは「コネクテッドオートメーション」をテーマに掲げ、印刷現場の自働化・効率化・省エネ化を推進している。今年市場投入したB2インクジェットデジタル印刷機J-throne 29は、高速・高品質・省エネを兼ね備えた次世代機として高い評価を獲得。さらに、コンタクトセンター開設により、ユーザー支援体制の強化を進めている」と同社の取り組みを述べた。
持田訓代表取締役社長よる基調報では、社会課題とメガトレンドを整理し、印刷産業への影響を分析した。地球温暖化問題、生産年齢人口の減少、DXの推進、技術革新による雇用構造の変化、賃金上昇や生産性要求の高まりが印刷産業に影響を及ぼしていると指摘した。
こうした課題に対し、KOMORIは省電力・損紙削減・生産性向上を実現するリスロンGX/GアドバンスEXエディションの投入、最新B2デジタル印刷機「J-throne 29」の出荷開始、KOMORIエコビジョンに基づく環境対策の強化、さらに海外印刷会社の事例を紹介し、グローバル市場での競争力向上に向けた視点を提示した。技術セミナーでは山田賢司オフセット事業推進部長が「KOMORIの考えるスマートファクトリー」を解説した。
講演会では、嘉悦大学ビジネス創造学部教授で数量政策学者の高橋洋一氏が「日本経済の現状とこれから」をテーマに登壇。国際情勢の混迷、円安、物価高、金利上昇など、企業が持続的発展を遂げるための経営判断の指針を解説した。参加者は、経営環境の変化を読み解く視点を得る機会となった。
懇親会は、関東甲信越静小森会の町田誠司代表世話人(町田印刷㈱相談役)が開会挨拶で「先の中部小森会で田中代表世話人が示した勇気ある印刷料金の価格改定を私たちも実践していく決断を新たにした」と述べ、業界全体での価値向上への取り組みを共有し、参加者は歓談を通じて交流を深めた。
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