エコスリー ドイツ工場に排気処理の新RTO施設を建設 環境対応と生産強化を両立、CO₂排出25%削減へ

ECO3(エコスリー)は、ドイツ・ウィズバーデン工場で排気ガス浄化のための新たなRTO(再生式熱酸化装置)施設を建設し、その着工を記念するイベントを開催した。

イベントにはエコスリーの従業員をはじめ、工場運営会社InfraServ Wiesbaden(ISW)や建設パートナーであるISW Technikの代表者も出席した。

この新RTO施設は、高さ26メートルの排気塔を備えた先進的な排気処理設備であり、老朽化した従来のシステムに代わって稼働するもの。建設は順調に進んでおり、2025年末には試運転を開始する予定。

(左から) ヨルク・クロイツァー氏(MD, ISW)・マーカス・クラウス博士(MD, ECO3 Wiesbaden)・クリスチャン・テブローク(CEO, ECO3)

エコスリーCEOのクリスチャン・テブローク氏は、今回の約300万ユーロ(約4.8億円)に及ぶ投資について、「これはウィズバーデン工場におけるエコスリーの生産体制を強化するための確かな決意の表れであり、エコスリーの世界的な生産ネットワーク、ひいては我々の中期的戦略における不可欠な要素である」と語った。

また、同工場マネージングディレクターのマーカス・クラウス博士は「この新施設はサスティナビリティを支える最先端技術」と強調。さらに、ISWのヨルク・クロイツァー氏も「この新たなRTO施設は 最先端の技術により、エコスリーのサスティナビリティに貢献する」と述べた。

RTO(Regenerative Thermal Oxidation)は、揮発性有機化合物(VOC)などの排気ガスを高温で分解し、同時に排熱を再利用することで高効率な大気浄化を実現する装置。印刷工程などから発生する有害物質の処理において、環境負荷を大幅に低減できることから、持続可能な産業運営に貢献する重要技術として注目されている。

新システム導入により、エコスリーは旧来の装置と比較して約25%のCO₂排出削減が見込まれている。これは同社の気候目標における大きな進展であり、印刷業界全体における環境対応の加速にも寄与する。

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