都インキ ダイトクコーポレーションと次世代型印刷用インク「サステナブルインク」を共同開発、JP2021展で発表

都インキは、 SDGs目標達成に大きく貢献する次世代型印刷用インクとして、 不動インクを再生することによりCO2削減を実現する「サステナブルブラックインク」(特許出願済)と、 持続可能な自然由来のバイオマス原料を配合した「サステナブルインク」を、ダイトクコーポレーション(石川県金沢市)と共同開発した。同インクは、ダイトクコーポレーション(石川県金沢市)が先行販売し、11月より一般販売が開始する。なお8月26日から、インテックス大阪で開催の「JP2021・印刷DX展」で初披露される。

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「サステナブルブラックインク」は、都インキが創業以来培ってきた経験と実績をもとに開発された。産業廃棄物として処理されているインクを、同社が回収してリユースする。資源を再利用した環境配慮型の印刷用インクで、汎用性の高いブラックインクの「サステナブルブラックインク」は、 インクの回収を行い、 ISO認定の同社工場内で生産される。

「サステナブルブラックインク」を活用することによって、インク1トン当たりCO2排出量が約2.17トン削減できると見込んでおり、 インクを繰り返しリサイクルして使用することによってインクの廃棄ゼロを目指している。

「当社が開発した『サステナブルブラックインク』は、 お客様のところで不要在庫となったインクを回収し、 バイオマス素材を使って独自技術でオフセットインクとして再生するものです。 2年前に『サステナブルブラックインク』の商標登録出願し、 昨年末に取れたことから本格的に開発に取り組むことを決めました。 世界規模で環境問題への対応が課題とされる環境下にあって廃インクは捨ててしまえば産業廃棄物となりますが、 リサイクルすれば持続可能社会に貢献する資源になります。 マーケットがシュリンクする中で印刷会社さんにとって環境に優しい印刷物をお客様に提供することによって差別化が図れるようになるものになると確信しています」と原田邦夫社長は製品の完成度に自信を示している。

また、「サステナブルブラックインク」の活用で、SDGsの項目にある「12. つくる責任つかう責任」で持続可能な生産消費形態を確保することができるとともに、「13. 気候変動に具体的な対策を」では、 気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じることができるようになる。

近年、 エコロジーへの関心の高まりにより、 従来とは違った商品の「価値」が求められる環境下にある。このことから都インキは、いち早くこれらの課題解決に取り組み、SOYインクを代表とする環境負荷の低い商品をはじめ、低臭インク「におわなインキ」を開発するなどしてきた。さらに 同社では昨年、新型コロナウイルスの蔓延を防止するために抗菌インクを開発し、 多くの印刷会社でマスクケースやクリアファイルなどの印刷に活用されている。

同社の原田社長は、「印刷業界のマーケットがシュリンクする中で他社メーカーと同じことをやっていたのではいけないという危機感からお客様のニーズに耳を傾けながら、 これまでに蓄積してきた技術力を生かしてオンリーワンの付加価値を高めた製品づくりに力を入れています」と、製品開発に注力している理由について語っている。

都インキ https://www.miyakoink.co.jp/

ダイトクコーポレーション https://www.daitoku-corp.jp/

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